今回、「ナオミとカナコ」の出演オファーを受けて、まずどんなことを思いましたか?
本当に難しい作品だと思いました。それは、直美(広末涼子)と加奈子(内田)が、加奈子の夫の達郎さん(佐藤隆太)を殺害することも、なぜ殺害に至ったのかということも、最初に明かしたところから物語が始まるからです。その続きをどういう角度で描いていくのかなって。手の内を明かしたうえで、どうすれば視聴者の方に最後まで見ていただけるだろうか、ということをしっかり考え丁寧に表現していけたらいいなと思いました。
台本を読んでの感想はいかがでしたか?
台本をいただく前に原作を読んで思ったのが、直美と加奈子の計画に詰めの甘さがあったり、大丈夫だと思う根拠が幼稚だったり、そういうところが妙にリアルだったことです。完全犯罪をやろうと思っても、どこかに甘さや感情的に動いてしまい緻密さに欠ける部分があるので、読んでいてちょっとハラハラしたんです(笑)。でも、最近は、そういう「ちょっとハラハラするけど、続きが楽しみなミステリー」が人気だと聞いて、私もその理由に共感できました。ドラマ化に当たって、普通の女性だったふたりがバディを組んだ瞬間に生まれるものを大事にしたい、とスタッフさんたちと話しています。そのちょっとテンションの変わる感じは意識して撮影に臨んでいるところではあります。
大学時代からの親友である直美と加奈子の関係をどうご覧になりますか?
自分が辛い状況にあるからといって他者を殺害して終わりにしようとする発想は普通、考えないことですし、持てないものだと思います。だから、加奈子のように「自分が死ねば終わる」と思う心理は分かります。そこへ、直美という存在が現れて、不思議な力を与えるんですね。ひとりではできないこともふたりならできる。しかもバディは、親友という絶対的な共犯者で。ふたりは、決してベタベタした関係ではないんですけど、お互いを思いあっていて不思議なつながり方をしています。といっても、どうしてふたりの関係がそこまで強固なのか、直接的には描かれていないので、そこが透けて見えみえるように、心がけて演じています。
殺害を決意してからのふたりは、どんどん強くなっていきますね。
加奈子もいきなり強くなります。女性が腹をくくったら怖いですね(笑)。でも、ほかならぬ自分のことですから、一度決めたら、弱音を吐いたり、泣いたり騒いだりしちゃいけないんだ、とスイッチが完全に切り替わるんでしょうね。加奈子は、もともとスイッチが入りやすい人なのかなって思います。すごく素直で、物事に対しても「これがいい」と思ったら疑うことなく信じていけるタイプの人。旦那さんに優しくしてもらえさえすれば、すごくいい奥さんになれた人なのに…。私も加奈子を演じていて彼女の気持ちが分かる分、かわいそうで仕方ありません。
今回、初共演となる広末涼子さんとはいかがですか?
私の芝居を全身で受け止めて、真っ直ぐな表現で返してくれる方。きっと広末さんご自身も、素直で一生懸命に生きているんだろう、と感じています。加奈子からすると頼れる直美ですけど、実際は私の方が年上なので、普段はかわいい女優さんという印象です。それでいてとてもしっかりされているので、ご一緒していてとても心強いです。
最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします!
女性が人生の岐路に立った時、腹をくくって一歩前に進む強さ、そこから覚悟を決めて行動していく者が持つ爽快感のようなものをお届けしたいと思っています。とても危険な選択をしてしまった直美と加奈子ですけど、視聴者のみなさんとは長いお付き合いをさせていただくつもりで、演じていきたいと思っています。そして、みなさんにふたりを応援していただけるように頑張りたいです。それを叶えるためには、真摯に役と向き合って、本気で懸命に演じなければならないだろうと思っています。キャスト、スタッフ一丸となっていい作品を作ろうと思っていますので、見ていただけたらと思います。