2018.04.27更新
日本を代表するその道を極めた識者(=モノシリー)が、とっておきの話を映像・写真を使って熱弁してくれる、知的好奇心がくすぐられまくりのバラエティ番組『モノシリーのとっておき』。4月27日の放送では、ゴールデンウィーク目前ということでロケ取材を敢行! キリンビール横浜工場で最先端の工場見学を。ビールの味を決める最高責任者であるマスターブリュワーの田山智広さんに工場を案内してもらいました。
できたてのビールを試飲し、一番搾りや二番搾り、クラフトビールなどさまざまな味の違いを飲み比べして楽しんだところで、家庭でおいしくビールを飲む方法をモノシリーが伝授! まずは、ビールを飲むのに一番いい温度について。
山里さん「キンッキンに冷えてるビールに勝てるものない。グラスも冷やしてビールも冷やして」
田山さん「私もそうやって飲むの嫌いじゃないんですけど、むしろ冷えすぎちゃうとビールがかわいそうかなって思っちゃうんです。先程からホップとか麦とかいろいろな香りを味わっていただいたと思うんですが、そういったものは冷たくしちゃうとまったく感じないまま喉に流れ込んでしまうんですね。味も香りも楽しんでいただいて、しかもの喉ごしもいいという温度は……」
古舘さん「ズバリ、何度でしょう!?」
田山さん「野菜室くらいの温度かなと思います。6度~8度」
温度だけでなく、ビールを注ぐグラスの形でも味が左右されるとか。そこで、背の高いグラスと低いグラスで飲み比べしてみることに。
田山さん「背の高いグラスは、上を向かないと入ってこない。上を向くと余計なところに当たらず、ストレートに流れるように喉に流し込まれます。背の低いグラスですと、こういう(うつむいた)姿勢で飲みますので、口の中にぶわ~っと広がって、苦味のレセプトとかいろいろなものをすごく感じて、味わいが深くなる」
つまり、グラスの違いで飲むときの姿勢が変わることが原因。背の高いグラスだとスッキリと感じ、背の低いグラスは一口目から味が広がるのだそう。山里さんはスッキリ派なので背の高いグラス、古舘さんは渋みを感じたいので背の低いグラスが好みということがわかりました。
さらに、注ぎ方でもおいしさに違いが出るんです! 田山さんがオススメするのは“三度注ぎ”。まず、テーブルに置いたグラスに、泡が立つよう上から勢いよく注ぎます。次に、泡が液体と半分ずつになるまで待ちます。最後は、泡を壊さないように静かに注げば完成!
山里さんも「ワールドカップのトロフィーみたいになってる!」と、泡の盛り上がり具合に驚きの声。普通に注いだものと味を比較しても、三度注ぎのビールはまろやかで細やかな味わいになり、香りも良いそう。
山﨑アナが「泡はモコモコにしたほうがいいんですか」と聞くと、田山さんは「泡のほうに苦味成分がいくんです」と回答。まろやかな味になるのはそのためなんですね。
ビールが苦くて嫌だという田山さんの娘さんも、三度注ぎのビールは飲めるそうです。
これから暑くなり、ビールがますますおいしく感じられる季節。ぜひ、今回のポイントをおさえて、ご家庭でもお店のようにおいしいビールを味わってくださいね。
文=小林麻美
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