Muscat~フジテレビの番組情報

2018.03.12更新

2大会連続金メダルを狙う鈴木猛史、世界を制するための独自テクニックとは

3月11日『スポーツLIFE HERO’S』

平昌パラリンピック 独自のテクニックで連覇へ

3月11日放送の『スポーツLIFE HERO’S』は、平昌パラリンピックで2大会連続の金メダル獲得を目指す鈴木猛史選手に密着。鈴木選手の強さを支える、独自のテクニックの秘密に迫りました。

「怖いならやめてしまえ!」で、僕は変わった

平昌パラリンピックでは、5競技38名が出場する日本選手団。中でもメダル量産が期待されているのがアルペンスキーです。とくに注目は、足の障害を持つ選手が、チェアスキーに乗って滑る「座位」。前回のソチ大会で5個のメダルを獲得し(金3銀1銅1)、平昌でもすでに銀メダル2個(男女滑降)と、日本の得意競技となっています。

そんな日本選手団の中で、ソチパラリンピック回転で金メダルを獲得し、平昌で連覇を狙うのが鈴木猛史選手です。鈴木選手は、小学校2年生のときに交通事故で両足を切断、車いす生活となりましたが、地元の福島県猪苗代はスキーが盛んなため、1年後にはチェアスキーを始めました。はじめは滑るのが怖かったという鈴木選手でしたが、ある出会いをきっかけに覚悟が決まります。「長野パラリンピック金メダリストの志鷹(昌浩)さんという方が、講演で来られまして。『急斜面が怖くないですか?』と聞いたところ、『怖いならやめてしまえ!』と。その一言で、僕は変わったのかな」と、金メダリストの強烈な一言で、持ち前の負けん気に火がついた鈴木選手は、恐怖心を克服し世界のトップレベルの上り詰めます。

そんな鈴木選手の強さの秘密は、「逆手」と呼ばれる独自のテクニックにあります。逆手とは、バランスをとるための道具であるアウトリガーを振り上げて、旗門のポールをなぎ倒しながら進むテクニックのこと。通常はポールの体を当て旗門を回り込むようにターンしますが、逆手は旗門から旗門へ直線的に攻めることができ、体勢の傾きや崩れが少なく、旗門の近くをダイレクトに通過できるという利点があります。鈴木選手は逆手について「ずっと昔からやっているものなので、自分の手を上げる(逆手の)スタイルをもっと追求できると思っている」と語ります。

最大のライバルは18歳

そんなソチ大会で金メダルを獲得し、頂点を極めた鈴木選手ですが、実は平昌での連覇に大きな壁が立ちはだかっているのです。「僕と同じ障害の若い子が出てきまして、すごい“ブイブイ”言わせてるんですね」と、ライバルの存在を明かします。現在ワールドカップランキング1位、オランダの18歳、カンプシャー選手です。「僕と同じ、両足が無い。だけど、僕よりも迫力のある滑りができている。それを見ていて『僕もあれぐらいできるはずなのに』みたいな…」世界トップだった自分を脅かす若き才能の登場。それでも鈴木は、むしろ、その状況を力に変えていこうとしています。「まだそんな若い子には負けてられないなという気持ちを、今持っているので。彼のおかげでモチベーションを保っていられる。強い選手がいるってことは、その中で勝つ、メダルをとることが、すごく価値のあることだと思うので。『まだまだだぞ』『まだまだ抜かれるわけにはいかない』」と、強い決意をにじませました。3月14日、鈴木選手は連覇を狙って「回転」に出場します。

番組情報

『スポーツLIFE HERO’S』
<放送>
毎週土曜 24時35分~25時15分
毎週日曜 23時15分~24時30分
<キャスター>
加藤綾子(日曜MC)
佐野瑞樹(日曜MC/フジテレビアナウンサー)
田中大貴(土曜MC/日曜チーフプレゼンター/フジテレビアナウンサー)
宮澤智(土曜MC/フジテレビアナウンサー)

掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。