2018.03.08更新
ドラマの撮影現場の空気はテレビの画面を通して伝わる――多くの役者さんたちがそう証言しています。だからこそ、役者さんたちはもちろん、制作スタッフも普段からその雰囲気づくりに腐心しているのです。例えば、子どもがいる家族、という設定の場合は、どのようにして“本当の家族”に見える工夫をしているのでしょうか? 『隣の家族は青く見える』で、ふたりの娘を持つ小宮山夫妻を演じる真飛聖さん(深雪役)、野間口徹さん(真一郎役)が、興味深いエピソードを教えてくれました。
「撮影初日の段階から、『敬語は使わない』というルールを決めました。だから、小宮山家の4人だけは、普段から『おはよう!』『バイバイ!』と挨拶しているんです。それが良い意味で家族感になっているのかな、と思っています。子どもたちも、ママとして私に接してくれているんです。だから余計に愛おしくなりますし、こちらも躍起になりますから本気で怒っちゃうんです(笑)。 彼女たち(優香役の安藤美優さん、萌香役の古川凛さん)は元気が有り余っていますから、『いまは台本読みたいんだけどな』というときに、『ゲームしよう!』って言ってくることもあるんですけど、でもそれも幸せな時間なのかな、と思います。お母さんは、子どもがいると自分のことよりも子どもの面倒が優先になりますよね。だから私も、『台本を読む時間ないけど、それは家でやってきたんだしいいや!』と思うようにしています。 そういう待ち時間の空気もお芝居に生かされているんじゃないかと思います」と話すのは真飛さん。
一方の野間口さんも「敬語を使わない、というのは真飛さんと話し合って決めたんです。『おはようございます』じゃなくて『おはよう』、『はい』じゃなくて『うん』という風に。ただ、お父さんは今まであまり家にいなかった、という設定なので、そんなにべったりした感じでもないかな、と思って、程よい距離感を保とうと思いました。そもそも、僕の顔からあんなに可愛いらしいふたりが生まれてくるのか、というところに立ち返るとそれはないんですけど(笑)、それでも距離感と空気感は意識していますね」とのこと。
その野間口さんですが、真飛さん曰く「野間口さんはお子さんがいらっしゃるので、ウチの娘ふたりの扱いがとても上手」なのだそう。SNSでも話題になりましたが、真一郎がダンスの練習に打ち込んでいる優香の姿を見て感激するシーンもリアリティーがありました。
野間口さんにそう伝えると、「でも、たまにありません?『あ、こんなこと出来るようになってたんだ!』みたいなこと。それだけで泣けてくる、みたいなことって実際にもあるので、あのシーンは良かったですね。台本のおかげです(笑)」と父親としての実体験をお芝居にいかされていることを教えてくれました。
とはいえ、物語の中では、この先、小宮山家にも大きな出来事が待ち受けています。さまざまな家族の形をリアルに描くドラマ『隣の家族は青く見える』で、果たして小宮山家はどうなっていくのでしょうか?
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