2018.01.20更新
毎週日曜10時から放送している『ワイドナショー』。東野幸治さんらがMC、松本人志さんらがコメンテーターを務め、芸能ニュースや時事問題など、さまざまな話題や人物を取り上げる“新感覚バラエティ”です。
今回は、同番組に“ワイドナ高校生”として登場している井上咲楽さんにインタビュー。松本人志さんとのエピソードや、印象的だった共演者などについてお聞きしました。
――井上さんは17年2月から『ワイドナショー』に出演しています。出演の際は、どんな準備をしているのですか?
井上 iPhoneに「ヤフーニュース」のアプリを入れて、日ごろからニュースに触れるようにしています。放送で取り上げる話題については、前日にいただいた「今日のトピック」のリストをもとに、ニュース番組を複数観たり、インターネットで調べたりして、自分の意見をまとめます。
――『ワイドナショー』に出演するようになって、ニュースの見方は変わりましたか?
井上 変わりましたね。以前は、まったくニュースに興味がありませんでした。
実は一度、ワイドナ高校生のオーディションには落ちているんです。そのときに、1年後にある次のオーディションに向けて時事問題を勉強し始めました。
まず、おばあちゃんの家でとっている『下野新聞』から興味のある話題を切り取って、ノートにスクラップすることにしました。そのノートには、報道系のお仕事をしている方にニュースについて質問した内容を書き留めておいたり、自分の感じたことをまとめたりするようになって。今使っているのは4冊目ですね。
井上さんの新聞スクラップ
現在は4冊目
――コメンテーターとして松本人志さんと共演した感想を教えてください。
井上 収録はいつも緊張しているんですけど、松本さんは私が言ったこと、あたふたしている姿もすべて笑いに変えてくださるので、とても心強いです。発言しているときも「うんうん」とうなずくのを見て、受け止めてもらっている安心感があります。
初めて出演した17年2月12日放送の回は、特に強く印象に残っています。小池百合子さんが都知事になったばかりで、築地市場の豊洲移転問題をめぐって、石原元都知事を攻撃する発言を繰り返していました。
私は小池さんの姿に、「『都民ファースト』と言っているけど、『小池ファースト』じゃないか」と言ったんです。そうしたら、松本さんが「それ、いいんじゃない?」とうなずいてくださって。とてもうれしかったし、「受け止めてもらえるんだから、ちゃんと話さなくちゃ」と思いました。
――では、共演した中で印象的だったゲストコメンテーターは?
井上 デヴィ夫人さんとみうらじゅんさんです。デヴィ夫人さんとご一緒したのは北朝鮮とアメリカの対立関係について取り上げた回で、核兵器の保有に関してすごい意見のぶつかり合いがありました。絶対にどちらも考えを曲げることなく、なかでもデヴィ夫人さんが堂々と意見する姿は印象的でした。
相手の意見に対してすぐに切り返せるのは、その問題についてよく考えたり、知識を深めたりしているからですよね。私は突き詰めて考えられていないことも多いし、反論するときも「でもぉ……」と下から行くんです。でも、デヴィ夫人さんは覆いかぶさるように反論するんですよね。
私、議員さんとかと対談させていただく機会があったりすると、デヴィ夫人さんになりきることにしているんです。議員さんはもちろん意見を持っている方々ですし、頭の回転もよくて、言い返せなくなってしまうこともある。でも、「デヴィ夫人さんだったら、こういうとき何としてでも自分の意見を貫くはずだ」と思って臨むと、押されないで意見を言えるんです。
――みうらじゅんさんはどんなところが印象的だったのですか?
井上 すごい自由な発言をされていて、堂々とふるまっていて、楽しそうだなって。本当のところはわかりませんけど、みうらさんにとってエゴサーチなんてバカバカしいんだろうなって思いました。
私、「自由人になりたい」とよく言うんですけど、やっぱり人の意見が気になってエゴサーチをしてしまうんですよね。デヴィ夫人さんにしてもみうらさんにしても、人の意見に左右されない軸を持っているのがすごいなと思います。
――今、気になっているトピックは何ですか?
井上 私は北朝鮮の話に興味があって、特に脱北者についての本を読んだり、スピーチを観たりするのが好きなんです。なかでも、当時10代だった少女が家族と北朝鮮から中国に逃げたのち、壮絶な体験をした……というような話題に触れると、「自由とは何か」を考えさせられます。
最初は「どんなひどいことをされたのだろう?」という興味だけで調べ始めたトピックでしたが、自分自身の「自由人になりたい」という言葉も含めて考え直されられた気がします。
――国際的な話題に触れて自らを見つめなおすことも、ニュースに触れる醍醐味ですよね。最後に、ワイドナ高校生としての役割についてどう考えていらっしゃいますか?
井上 意見をどういう目線から言えばいいのか、いつも考えています。周りの同級生は不倫とか熱愛系のニュースにしか興味がないんですけど、時事問題についてもちょっと説明すれば「こう思う」と意外な観点から意見をくれたりするんですよね。そういう情報収集をしつつ、素朴な疑問を持つなど、自分自身の高校生らしい目線も忘れないでいきたいと思います。
取材・文=有馬ゆえ
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