2018.01.15更新
1月14日放送の『スポーツLIFE HERO’S』は、フリースタイルスキーで平昌オリンピック出場を目指している、フリースタイルスキーの鈴木沙織選手に密着! 一度は引退し美容師になった鈴木選手の、スキーへの愛、五輪出場にかける思いに迫りました。
「私がスキーを始めたのもオリンピックに出たくて。今までずっとオリンピックのために、この時、このタイミングだとこの順位をとらなきゃいけないっていうのを考えながらやっていた」と語る鈴木沙織選手は、山形出身。3歳からスキーを始め、急斜面をターンしながら滑り降りるアルペン競技を得意としてきました。しかし、「自立しなきゃいけないという気持ちで、スキーからは離れて手に職を」と引退。高校卒業後に上京し、専門学校に通って資格を取得、美容師の道に進みます。
当時、彼女は20歳。そんなある日、ふと近所の室内スキー場に立ち寄ったときに、断ち切れなった“スキー愛”が、突如あふれ出してきたといいます。「スキーがしたくてしたくて。冬になれば、ちょっと異常なくらい…泣きそうになるくらいスキーがしたくて。『あれ、これでいいのかな?』って自分に問いかけたときに、『スキーは、今しなきゃだめだ』」と、彼女は現役復帰を決意します。
そこで鈴木選手は、日本オリンピック委員会(JOC)の主催するトップアスリートの就職支援制度を利用するため説明会に参加。「私は、目標達成のために、やるべきことを優先順位づけ、ビジョンを描き、時間管理し、前進することができます。どうか平昌の表彰台への道を一緒に歩んでいただけないでしょうか」と自らをプレゼンし、自力で企業からのサポートを取り付けます。しかも「何しようかなって思ったときに、いろんなスキーを調べて。あっ、これだっていうのを、動画を見たのがきっかけ」で、鈴木選手は得意だったアルペン競技ではなく、新たな挑戦となる「スキーハーフパイプ」を選んだのでした。スキーハーフパイプは、ソチオリンピックから正式採用された種目で、転倒者が続出するケガと隣り合わせの競技でもあります。
復帰後の2012年には、右ひざ前十字靭帯損傷、平昌に向けた大事なシーズンである2017年には、右ひざ半月板損傷と鈴木選手は大ケガに見舞われます。しかし、そんなピンチの場面でも、持ち前の行動力を発揮。「救急車に乗ったころには、もう早く病院に連絡しなきゃと。今担当してもらってる山本さんに連絡して、すぐ予約とって、怪我して30分くらいには、もう『(五輪に)間に合うから大丈夫』って、自分の中に落とし込んで。比較的、冷静ではいられたかなと思います」と、現在もリハビリを続けながら夢を追いかける毎日。今シーズンのワールドカップ(2017年12月 ワールドカップ@中国 スキーハーフパイプ)では、万全ではない体で、5位入賞を果たすなど、調子を上げてきています。「ケガする前から比べると、まだ思いきりいけない。でも、思いきりいけない中でできることをやるという前提であれば、問題はないくらいに感覚は戻ってきていて。だから、そんなに(状態は)悪くはないです」と鈴木選手。夢である平昌オリンピック出場を叶えるために、残り2戦となったワールドカップにすべてをかけます。
掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。