2017.11.20更新
今期の月9ドラマ『民衆の敵』、11月20日放送の第5話から、渡辺いっけいさんが最後のレギュラーキャストとして登場します。
渡辺さんが演じるのは、市役所の福祉課長・富田恭一。一見まじめ一筋の職員のようですが、古田新太さん演じる市議会の“ドン”犬崎和久議員と通じる空気を漂わせています。いい人間なのか、悪い人間なのか―。篠原涼子さん演じる主人公・佐藤智子の進む道に大きな影響を与えかねない“影”のある存在です。
そんな役柄を演じるに当たって、渡辺さんにたっぷりお話を聞きました。大学の後輩で、劇団時代から多くの舞台で共演経験のある、古田さん演じる犬崎に“あごで使われる”ことについても、複雑なホンネも明かしてくれました!
渡辺さん:
最初は別の役だったらしいのですが、そのうち、脚本家さんが、「せっかくなら古田さんの下で、あごで使われる役の方が面白いのでは」と言われたと伝え聞いています。皆がそれに乗るのなら、それはそれで面白いのではと…笑。(古田は)大学の後輩ですし、劇団☆新感線で一緒だったというつながりがありますので、ふたりが醸し出す、ちょっとしたやりづらさなどが出るのも面白いかもしれないなと。
渡辺さん:
誰かに“ついている”人物というのを、あまりに分かりやすくやるよりは、「この人は何を考えているのだろう」と見える方がいいと思いつつ、ポイントポイントで(意志が)出ているので、兼ね合いが難しかったですね。そこで小道具を使おうと考えました。メガネをかけましょうって言われたのですが、僕が選んだのは鎖がついているメガネ。(アルプスの少女ハイジに出てくる)ロッテンマイヤーさんみたいなイメージ、わかります? つけてみると、「意外と使える!」と思いました。セリフがない代わりにメガネをかける動作つけたり、上目使いで見たりして。いい人でもないし、悪い人でもない、最終的には“人間”が見えてくるようにと。
渡辺さん:
古田に「おい!」って言われるシーンとか、何とも言えない気持ちになりました。まあ、舞台でもあいつが強くて私が弱いという役が多いので慣れてはいますがね。前室と呼ばれる控え室で、ソファにドカッと座っている古田のそばに、共演者が誰も近づいてこないんですよ。ドンの雰囲気が出過ぎているのではないでしょうか。30年以上の付き合いですから、(演技が)うまいのはわかっているのでリスペクトはしていますよ、向こうはどう思っているかわかりませんが、笑。第5話から参加するので、まじめに監督の話を聞いていたら、古田が(声まねして)「いつもの感じでいいんですよ」と。僕は「ばかやろう! 常に新鮮な気持ちでやるんだよ」と返しましたよ。本当に僕が先輩で良かったです、後輩なら地獄ですよ。古田もベテランと言われるようになったんだな~でもあいつはさみしいだろうなと思いますよ。前室などでも、本当はきさくに話しかけてほしいし、誰かと一緒にいたいタイプなんですよ、笑。
渡辺さん:
第5話から後半にむけてドラマの雰囲気ががらっとかわりますが、今までの空気が好きだった人も見続けてほしいと思います。篠原さん演じる智子が、どう変わっていくか見てほしいですね。智子のアップダウンもリアルですよ。夢物語、ただのシンデレラストーリーでないところも面白くなっていきますよ。そこに共感していただければうれしいですし、興味をそこなわないように僕も登場したいと思います!
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