2017.10.10更新
今年5月、プロボクシングの村田諒太選手が、フランスのアッサン・エンダム選手を相手に、初めて挑んだWBA世界ミドル級王座決定戦。元世界王者相手にダウンを奪い、試合を優位に運んだかと思われたものの、結果はまさかの判定負け。このジャッジは国内外で波紋を呼び、WBAの会長が再戦を求める異例の事態に。そして10月22日、ふたりのリマッチが決定しました。「ファンの望むような形を」と“完全決着”を狙う村田選手に『HERO’S』は密着。また先ごろ米国進出を果たした、WBO世界スーパーフライ級王者の井上尚弥選手との夢の対談が実現しました!
10月某日、世界戦へ向け調整を重ねる村田選手のもとへ、井上選手が激励に訪れました。井上選手は先月6度目の防衛に成功。プロでは負け知らずの14連勝で、日本ボクシング界で今最も勢いに乗っている24歳です。世界王者と、その一歩手前にいる男。大一番を控え、緊張感を漂わせる村田選手。練習を見た井上選手は「村田さんはやっぱりストレートがいい。ショートで打ってくるので」と、その調整ぶりを評価しました。
そして練習後、ついに村田選手と井上選手の対談が実現! 普段はあまり話す機会がないというふたりながら、リラックスした表情で今の思いを語ってくれました。
(調整について)
村田:今はいろんなことを試している時期。いろんなことを試したりすると、それが良くない方向だったりとか、でも試さざるを得ないとかね。試さんでもいいことを試している気もするんですけど…。尚弥はそんなんないですから。なんでもできちゃうので。
井上:そんなことないですよ。
村田:彼は、天才中の天才ですから。
井上:(苦笑して)こういう時、どんなリアクションすればいいんですか?
村田:「そうです」って言うとこうや。
(エンダム戦について)
井上:自分は、正直勝ったと思いましたね。あの判定には、ちょっと疑問はありました。(再戦は) お互い手の内が分かっている。村田さんの今の心境が、一番気になります。
村田:そんな気になってへんやろ(笑)。
井上:気になってます!
村田:まあ、やるしかない。リングに上がってみて相手がどうするかとか、その場で対応するしかない。ある程度予測は立てますけど。でも、予測通り来てくれるかっていうとそうでもないので。あとは対応力ですからね、リングに上がってからの。
井上:4ラウンド目にダウン取った後、「冷静に行け」というセコンドの指示もあったじゃないですか。村田さん自身、その次のラウンドをどう思ったのかなって。「行けば倒せる」と思って見ていたので。
村田:あれはリスペクトし過ぎたよね、相手を。復活してるもんだと思って、行ったら危ないっていう気持ちがあって。本当はもっと行くべきだったと思うし、それは多分俺のミステイクかなという…。
(リマッチについて)
井上:村田さんがプレスを強めるのかな。だから、ダウンの数も前回よりも増えると思います。
村田:プレッシャーかけんといてよ。なかったらどうすんねん、ダウン。ただダウンを何回かとって、KO、TKO、もしくは判定でもハッキリとした形で勝ちたい。(この5ヵ月を振り返って)自信を少しつけているというのはあります。前は世界レベルの選手とやっていなかったので。その世界レベルの選手とやって、ひけをとらないという自信がついている。あとはもう31のおっさんボクサーですから。大して何も変わることはないですね。
(※進行役は、番組MCの加藤綾子さんが務めています)
10月22日、運命の再戦のゴングが鳴ります。この日が村田選手にとって、世界が大きく変わる1日になるかもしれません。
フジテレビではこの試合の模様を、同日19時より生中継します。世紀の一戦をどうぞお見逃しなく!
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