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2017.04.14更新

『女の勲章』主演・松嶋菜々子インタビュー「過呼吸になりそうな緊張感も」

山崎豊子原作のドラマ2夜連続放送

作家・山崎豊子さんが自身の出身地である大阪・船場を舞台に、緻密な取材に基づき、黎明(れいめい)期の日本ファッション界を重厚なタッチで描き出した「女の勲章」(新潮文庫刊)。この大作を松嶋菜々子さん主演でドラマ化! いよいよ今週4月15日(土)、16日(日)21時から二夜連続で放送します。

『女の勲章』は、主人公・大庭式子がミシン一台で立ち上がり、洋裁学校の設立、チェーンスクールへの発展、デザイナーデビュー、東京進出、さらにファッション業界を舞台に世界へ羽ばたいていくという、華麗な女性のキャリアを描いていく物語です。

主人公・大庭式子を演じる松嶋菜々子さんに、演じ終えた今思うこと、役柄や見どころなどを伺いました。

ラストシーンから最初のシーンへ。行ったり来たりの撮影はハードながらやりがいも

――すべての撮影を終えた、今の気持ちを聞かせてください。

「クランクアップをして『ああ、終わった…』という達成感はすごくあります。
この作品は第一夜と第二夜、合わせて5時間にもなる大作ですが、収録に入って1週間ほどでラストシーンを撮り、その後に最初のシーンへ戻りと、ストーリーを前後して撮影していたんですね。男女の愛憎劇がひとつの軸にもなっているので、式子の微妙な気持ちの動きを、行ったり来たりするシーンの中で計算しながら演じるのですが、ハードながらもやりがいのある作業でした」

――最初に台本を読んで感じたことは? また、そこからどのような気持ちで撮影に臨みましたか?

「戦後の1950年代にファッション業界に生きた式子は、周囲の人たちの野心や嫉妬によって激しく翻弄されながらも、自分のプライドを貫き通します。台本を読んでそんな式子なりの人生や生き方を視聴者の方々が共感でき、そして応援していただくにはどうしたらよいだろうか、ということを考えました。式子は、世間知らずなお嬢様でありながらも、素直に真っ直ぐに育ってきたので行いも正しいですし裏がないんですね。ですので、本当にストレートに演じてみようと思いました。
撮影に入ってからは、用意していただいた衣裳がとても品のある女性を美しく見せるようなものばかり。この素敵な衣裳の良さが伝わるようにと、背筋を伸ばすことはもちろん、立ち振る舞いにも心を配りました」

銀四郎と3人の愛弟子とのシーンは息が詰まるほどの緊張感!

——ビジネスのパートナーであり、式子を翻弄する銀四郎を演じた玉木宏さんの印象は?

「玉木さんは、膨大なセリフ量でしたがほとんどNGを出さずに完璧に役作りをされていらっしゃいました。とても落ち着いていらして、現場にいらっしゃる姿もスマートなので、時々『私よりも年上なんじゃないかしら』と思うほどでした(笑)。
撮影が始まって割とすぐに、銀四郎さんと式子と3人の愛弟子(ミムラさん、相武紗季さん、木南晴夏さん)とのやりとりがあったのですが、その時、過呼吸になりそうなくらい息が詰まる緊張感があったんです。一方で、式子が思いを寄せる白石教授(長塚京三さん)とのシーンでは、ものすごくホッとした。それは、式子の気持ちそのものだったのかもと思いました。振り返ってみると、式子は銀四郎さんにはすごく走らされているけれど、自信を持ってスパッと言い切ってくれるところは気持ちよく、ちょっとした中毒性やカリスマ性を感じていたのかもしれません」

——いよいよ放送日も迫ってきましたが、視聴者の皆様へメッセージをいただけますか?

「『女の勲章』は、1950年代という、現在とは女性の発言力や地位が全く違う時代設定ですが、プライドを支えにたくましく生きる女性の物語です。主人公の式子はもちろん、誰もが戦後日本の復興と発展を信じて生きていた、パワーみなぎる時代の情熱がしっかりと描かれていると思います。とても見ごたえのある作品になりましたので、ぜひご覧になってください」

番組情報

『山崎豊子ドラマスペシャル 女の勲章』
<放送>
4月15日(土)21時~23時25分、16日(日)21時~23時24分
<出演>
松嶋菜々子

玉木 宏

ミムラ
相武紗季
木南晴夏
駿河太郎
 〇
江波杏子
小澤征悦
 〇
浅野ゆう子

長塚京三

掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。