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ロスト・イン・トランスレーション

■INTRODUCTION
本年度アカデミー賞最優秀脚本賞受賞

1958年「ローマの休日」、
2004年「ロスト・イン・トランスレーション」
米国アカデミーが認めた トーキョーの純愛

昨年の秋に全米で公開されるや瞬くうちに話題が広がり、4週連続興行ランキングベスト10入りを果たすという快挙を成し遂げた『ロスト・イン・トランスレーション』。フランシス・フォード・コッポラの娘という重圧をはねのけ『ヴァージン・スーサイズ』で鮮烈な監督デビューを果たしたソフィア・コッポラは、監督2作目となる本作で、見事アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞。ゴールデングローブ賞のほか、世界中の映画賞を総ナメにし、その本物の才能を世界に知らしめた。

主演のビル・マーレイは、『チャーリーズ・エンジェル』(00)などではユーモラスな存在感を、『天才マックスの世界』(98)ではペーソスを漂わせた繊細さも披露する名優。本作では、哀愁、色気、包容力をも感じさせる演技を見せ、見事ゴールデン・グローブ賞で主演男優賞を受賞。そんなベテランに一歩も引けを取らずにうつろう女心を自然な演技でかもし出すのはスカーレット・ヨハンソン。『ゴーストワールド』(00)の透明感漂う美少女から進化し、若さ特有の将来への不安や期待をはかなく表現する一方で、時に成熟した女性の魅力をも発揮し、03年ベネチア国際映画祭コントロコレンテ部門では主演女優賞を受賞している。

物語の主人公は、異なる文化、違う言葉、とりわけ無国籍都市として不思議な変貌をくり返す東京に放りだされた2人のアメリカ人旅行者の男女。ふたりは迷路のような街に迷い込み、また行き詰まってしまった迷路のような人生を、この街をきっかけに抜け出してゆく…。そんな二人の人生に訪れた、束の間だけど、忘れがたい瞬間の物語。撮影は、2002年秋、全て日本で行われた。見慣れたはずの東京の風景。しかし、ソフィアの視点、そしてランス・アコードのカメラを通して見る“トーキョー”は、魔法のように美しい街として映り、私たちを驚かせてくれる。

■STORY
ウィスキーのコマーシャル撮影のため来日したハリウッド・スターのボブ(ビル・マーレイ)。今ひとつ歯車がうまくかみ合わない妻から逃れる口実と、2万ドルのギャラのために、なんとなく仕事を引き受けて東京へやってきたものの、言葉も通じず、コミュニケーションのとれない人々に囲まれて疎外感を強めていく…。一方、フォトグラファーの夫の仕事に伴って来日した新婚のシャーロット。しかし、夫は仕事に明け暮れるばかりで、彼女はひとりホテルの部屋に取り残されてしまう…。「自分の居場所がない」同じように心に空洞を抱えた二人が、同じホテルで偶然に出会った。急速にうち溶けた2人は、トーキョーの街の目もくらむようなネオンと雑踏の中に繰り出していく…。

■STAFF
監督・脚本:ソフィア・コッポラ
撮影:ランス・アコード
音楽プロデューサー:ブライアン・リエトゼル
エグゼクティブ・プロデューサー:フランシス・フォード・コッポラ フレッド・ロス
プロデューサー:ロス・カッツ ソフィア・コッポラ

■CAST
ビル・マーレイ
(『チャーリーズ・エンジェル』『ゴーストバスターズ』)
スカーレット・ヨハンソン
(『ゴースト・ワールド』『真珠の首飾りの少女』)

 

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