「H&M」洋服リサイクルの行方を追跡

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欲しかったワンピース、思わず手に取ってしまった靴。
セールで大満足のお買い物から帰ってきて、ニコニコと家のクローゼットを開けます。
「…そろそろタンスがいっぱい…」
衣類の整理をしないといけないようですが、売るのは何だか大変そう。かと言って、捨てるのもちょっともったいない…

では新しい洋服の活かし方、「リサイクル」はどうでしょう。
最近お店に増えてきた“服のリサイクルBOX”を見かけたことはありませんか?仕組みはどうなっているのか、回収された服はどこへ向かうのか──その行方を追いました。

● “入り口”は、街の服屋さん

「古着を持ってきました」
世界的なファストファッションブランド「H&M」。ここは要らなくなった洋服を持ち込むと、1袋につき500円分のクーポンと交換してくれます。ブランドも問わず、シミがあったり穴が開いている状態でもOK。

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袋に詰めて、お店に持ってくるだけ。この「リサイクル」はとても手軽で、500円分のお得が付いてくるのも嬉しいですよね。

● 固めて、海外へ

次に古着が向かった先は、茨城県の衣類回収工場。ここにはひと月170tもの洋服が、衣料品店や企業、自治体などから運ばれてきます。 集められた洋服は、大きな穴の中へドンドン放り込まれていき…

ぎゅ〜〜〜〜〜〜〜っと一気にプレス機で圧縮!

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“古着のキューブ”ができあがりました!なんだかとってもキレイに見えます。こうして500kgものカラフルな塊となったお洋服、後は海外へ輸出するだけです。

実は日本の衣類リサイクルの壁となっているのは、“仕分け”にかかるコストでした。この工場は、回収した後の販売までの作業を全て海外で行うことで、低コスト化を実現していたのです。

● 世界とつながる、タンスのお洋服

日本から送られた衣類を取り扱うカンボジアのお店で、話を聞い てみました。
「日本の洋服は種類が多いから好き」
「日本の古着が好き。リサイクルで安く買えるのも嬉しい」

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こうした日本の服を必要としている人たちが世界中にいる一方、国内では年間94.2万tもの衣類ゴミが出され、80%が焼却処分されてしまっています。

タンスの奥に眠る、着なくなってしまった服のリサイクル──世界の人たちと私たちがうまくつながることで、無駄を減らしていくことができるかもしれませんね。