きょうのわんこスペシャル
『雲の向こうはいつも青空
~日常から離れ山登りを満喫しているわんこ~』
茶々丸くん オス 3才
(雑種)
多摩川を臨む東京・立川市。この街のとある住宅街で、冷たい小雨が降る中、今朝も息子さんと一緒に散歩をしている一匹のわんこ。これが今回の主人公の「茶々丸」です。
家族と一緒にのんびりと暮らし毎日の散歩は住み慣れた街のいつものコース。今回は、そんな日常生活から飛び出して自然を楽しみ生き生きと暮らす「茶々丸」のもうひとつの姿を追いました。
「茶々丸」がご主人たちの元にやって来たのは3年ほど前の事。初代わんこの「インディー」が12才の時に病気で亡くなり4年が経ったある日、2代目としてとある保護施設からやって来たんです。
家族にとって「茶々丸」はもうひとりの息子も同然の存在です。
今朝もお父さんを仕事に送り出しホッとひと息。そして息子の「祐太」さん。ふたりを仕事に送り出すと家の中でお母さんとふたりっきり。いつもと変わらぬ静かな時間が流れていきます。
日々ほとんど変わらない、それでも幸せな毎日を過ごしている「茶々丸」。そんな「茶々丸」がとっても楽しみにしている週末がまたやって来ます。
まだ夜も明けきらない午前5時。祐太さんが出かける準備をしている近くで「茶々丸」もそわそわ。
実は祐太さんの趣味は山登り。およそ5年程前から山登りを始め「茶々丸」も子犬の頃から一緒に登っているんです。寒さが厳しくなって来た中、祐太さんと一緒に車に乗り込み出発です。
「茶々丸」が祐太さんに連れられて登山デビューをしたのは生後5ヵ月の『金時山』。以来、週末になる度に祐太さんと一緒に各地の山を制覇。
四季折々の自然に触れながら日頃の生活とはまた違った時間を過ごし青空のもと山頂から眺める景色に魅了されていきました。
秋の気配を感じながら車は徐々に山に近づいて行きます。走る事およそ2時間。やって来たのは山梨県・甲州市。
登山口の近くに車を止め、「茶々丸」はさっそく登山用のハーネスを着けてもらい準備完了。早く登りたくて仕方がない「茶々丸」。
今日登るのは日本百名山のひとつ標高2057メートルの『大菩薩嶺』。今日も足取り軽く山道を登っていく「茶々丸」。登山経験が豊富な「茶々丸」は途中、ほかの登山者とすれ違う時のマナーもちゃんと心得ています。
時にはこうして道を譲る事も大切なマナーの一つ。普段の生活の中にルールがあるように山には山のルールがあるんです。それは山登りの先輩である祐太さんが教えてくれた事です。
山頂を目指しながら少し岩場が多くなり一段とキツクなってきた斜面でも楽しみながら力強く登って行く「茶々丸」。そして登ることおよそ1時間。快晴とは言え気温はおよそ0度。時折、強い風が吹く富士山が望める標高およそ2000メートルの場所に到着。
色づく山々の景色を眺めながら山の稜線にそって歩いて行きます。そして絶景ポイントで…お弁当タイム。「茶々丸」はよほどお腹が空いているとあって、この時ばかりは食べものしか目に入りません。
祐太さんと一緒に次に目指す山は…そう、この秋「阿弥陀岳」に一度登りましたが冬の時期はまだ。今後の祐太さんとの目標です。
普段の暮らしの中で心の中が曇ったとしてもこうして山に登ればいつも晴れ晴れとした気分。今から次の冬の登山を楽しみにしている「茶々丸」なのでした。