きょうのわんこスペシャル
『夏のはじまり 〜屋久島の「こてつ」〜』
こてつちゃん メス ３才６ヵ月
（ジャック・ラッセル・テリア）
コバルトブルーの海に囲まれた南の島。ありのままの自然の中で暮らすわんこが、今年も大好きな夏を迎えました。
鹿児島市から南におよそ１３５キロの海に浮かぶ世界自然遺産で有名な島、屋久島。樹齢２０００年以上の縄文杉をはじめとする手つかずの自然が残るこの島では、今でも静かな森の奥で多くの野生動物たちが暮らしています。
この自然豊かな島で今日も静かな朝を迎えた一匹のわんこ。これが「こてつ」。と言ってもれっきとした女の子なんです。子犬の頃、顔に『小』と言う漢字が浮かび上がっているように見えたので、ご主人が女の子なのに「こてつ」と命名したんです。
その「こてつ」が今年の３月に産んだ２匹の子犬のうちの一匹が「小次郎」。こちらはその名の通り男の子。今がやんちゃ盛りで今日も朝から大騒ぎ。いつもその様子を見守っているのが先輩猫の「雅治」です。
元気な母さん「こてつ」とわんぱく「小次郎」の朝の日課はボール遊び。朝からハイテンションの２匹に後輩ヤギの「鹿之助」は、のんびりと草を食べながらちょっと呆れ顔。
散歩代わりに広い庭を思いっきり走ったら、山からの冷たい水に飛び込んでヒンヤリ。これが「こてつ」親子の朝ご飯の前のひと運動です。
奥さんが作る朝ご飯のいい匂いに家族全員が食卓に集合。「こてつ」と「小次郎」親子は今朝も自分たちのご飯を食べ終えると、ご主人の息子「陽太」くんの元へ。そんな２匹にご飯を取られまいと「陽太」君も必死です。
そして、今日もご主人と一緒に仕事場へ。ダイビングの仕事をしていたご主人が７年前にこの屋久島で出会ったのが猫の「雅治」と奥さん。そして３年前、ご主人が気に入ったこの屋久島で念願のダイビングショップを開くことが出来たんです。その初代看板犬を務めているのが「こてつ」。
今日も仕事場に着くと一目散に船着き場へ。実は「こてつ」は子犬の頃から海を泳ぐ魚が大好き。魚を見つけると思わず海の中まで追いかけて行ってしまうんです。大好きな魚会いたさに時が経つのも忘れ防波堤の上から海を覗き込む「こてつ」。
大好きな魚探しに夢中になった後は仕事場に戻って、ご主人がダイビングの道具の整備をする様子を静かに見守ります。ご主人の息子「陽太」くんが生まれ、そして自分の息子「小次郎」を産んで「こてつ」は大きく成長しました。
一日の仕事を終え暗い中、ご主人と「こてつ」がやって来たのはとある場所。実はここに星を見に来たんです。屋久島は満天の星空でも知られている島なんです。
今夜は夜空の星に特別な願いを託す「こてつ」。実は明日「こてつ母さん」ドッキドキの特別な日なんです。そう、息子の「小次郎」が生まれて初めて海で泳ぐ海デビューの日なんです。
まずは「こてつ母さん」のお手本です。何度も飛び込んでは見せる華麗なる犬かき。なのに「小次郎」は足元に迫る波に後ずさりして緊張気味。
そこで作戦変更。「こてつ母さん」と一緒にご主人が抱っこして海へ。そして海に放してみると…
見事に泳ぎ始めました。前を行く「こてつ母さん」を追いかけて息子「小次郎」の初泳ぎ。「こてつ母さん」が見守る中「小次郎」は無事に泳ぎ切って浜に到着。
さぁ、この調子でもうひと泳ぎ。今度は「こてつ母さん」を追い越す勢いでしっかりと泳いでいく「小次郎」。さすが海を愛する「こてつ母さん」の息子。あっという間に泳ぎをマスター。
そんな息子の姿に「こてつ母さん」もどこか誇らしげです。ご主人たちと出会いこの屋久島にやって来て３年。「こてつ」は看板犬として、そして母として頑張って来ました。
今年も大自然の中で家族と一緒に始まったばかりの夏を満喫する「こてつ」なのでした。
