きょうのわんこスペシャル
『受け継いだ想い〜守り犬コマ〜』
 
 
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コマ メス 10才
(雑種)
 
 
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雪が降り続く中、とある山荘の玄関先にたたずむ一匹のわんこ。このわんこは今は亡きお母さんの教えを胸に今年も多くの人達を見守る静かな冬を過ごしています。

岡山県の北東部に位置する美作市。この街の標高およそ700メートルの山の中に26年前にできた一軒の山荘があります。

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ここで暮らしているのが、「コマ」。茶道の先生でもあるご主人が茶室のあるご主人が茶室のある旅館として始めた山荘の5代目に当たるわんこです。

初代「マリ」を皮切りに、2代目、3代目と続いてきた山荘のわんこ。「コマ」を産んだ4代目の「プリティ」はおととし雪崩に巻き込まれたようで行方不明になってしまったんです。

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その母の後を受け継いだのが娘の「コマ」です。お母さんわんこの「プリティ」がこの世を去った今、山荘を守っているのは娘の「コマ」。今日も夜明けとともに新しい一日が始まります。

ご主人に寝床のあるガレージを開けてもらうと、まずはおよそ3万坪ある山荘の敷地の中を野生動物が来たかどうかを入念にチェックして回ります。そしてひと回りして帰ってくると山荘の玄関先へ。ここで看板犬としてご主人が切り盛りする山荘を守っているんです。

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朝9時。早速、お客さんがやって来ました。車から降りて来たのは着物を着たお客さん達。実は、今日は山荘の茶室で茶事があるんです。「外待ち」と呼ばれる場所でみんなを迎え、お客さん達と一緒に茶室へ。

雪で足元が危ないこの季節、着物に草履のお客さん達を茶室まで安全に案内するのが「コマ」の役目です。

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お客さん達が茶室に入ったのを確認すると、また山荘の玄関先に戻る「コマ」。「コマ」はどんな寒い冬でも、決して山荘の中には入りません。

この山荘を訪れたお客さん達にとってここが居心地のいい場所であるように山荘の外を守るのが自分の役目。これは「コマ」が今は亡きお母さんから教わったことのひとつです。

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雪が止み青空が広がったこの日。「コマ」は日当たりのいい縁側でのんびりと日向ぼっこ。すると…。この冬の季節を楽しもうというお客さんがやって来ました。

そう、この時期にやって来るのは冬山を楽しもうという登山客。目指すは標高およそ1281メートルの『駒の尾山』。実は「コマ」は看板犬と同時に冬山を登る登山客を山頂まで案内する雪山ガイドの犬でもあるんです。

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登山道が雪で覆われて分からなくなってしまう冬でも険しい道を慣れたら足取りで迷うことなく進んで行く「コマ」。クマが出ることもあるこの登山道。

安全に雪山を案内する事はお母さんの「プリティ」から教わった事。それを今、「コマ」がしっかりと受け継いでいるんです。途中、登山客が滑り止めをつけている間、しばし「コマ」のリラックスタイム。

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山頂が近くなってくるとより一層雪が深くなるので「コマ」は途中、何度も振り返っては登山客の足取りを確認します。

登山開始からおよそ2時間半。今日も無事に山頂に到着。ただ案内をしているだけでなくみんなを守っている「コマ」。道に迷ってしまった登山客を案内し無事に下山したこともあるんです。

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目の前に広がるのはお母さんの「プリティ」が教えてくれた美しくて厳しい自然の姿。「コマ」は山頂からの雄大な景色を堪能すると登山客からお弁当のお裾分けをもらって折り返します。

これからも天国のお母さんの教えを胸に山荘と、山荘を訪れるお客さんたちを守って行こうと思っている「コマ」なのでした。

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