きょうのわんこスペシャル
故郷
ロックくん オス 11才
(雑種)
東京から船でおよそ6時間半。
伊豆諸島に浮かぶ三宅島。
野鳥の楽園とも呼ばれている大自然に囲まれた島です。
その大自然が猛威を振るったのは2000年8月10日のこと。
雄山が大噴火し、島民は島を離れての避難生活を余儀なくされました。
その後、島民が島に戻ることができたのは4年5ヶ月後の2005年2月。
我が家である島の小さな民宿に戻ってきたのが、この島で生まれ育った「ロック」です。
「ロック」は島の人たちと避難しましたが御主人と一緒に船に乗ることは出来なかったのです。
「ロック」はご主人と離ればなれになりながらも誰かの助けで何とか避難の船に乗り込むことができたんです。
避難先の東京では御主人とも大好きなおばあちゃんとも離れて暮らしていた「ロック」。
そんなおあばあちゃんと「ロック」は島へ帰る日、同じ船にのることが出来たのです。
島に戻った日のロックは嬉しくてはしゃいでいたようです。
「ロック」が東京で身を寄せていたのは近所のレストランのオーナーの実家。
レストランのオーナー「大噴火があって、そして避難勧告が出て、その時、みんな帰ってきたんだけど、私の所に誰かから電話がかかってきたんですよ、ロックが船に乗っているって、ロックらしいって言うんだよね、それで引き取り人がいなければ連れて行かれるわけだから、それでうちの子供と一緒に竹芝桟橋まで取りに行ったんですよ」
そう、「ロック」は島の人たちに助けられ、避難生活を乗り越えたんです。
島に戻りご主人との新たな生活がスタートした「ロック」の一日は夜も明け切らない早朝から始まります。
今は、民宿と釣り船をやっているご主人と一緒に車に乗り込み、走ることおよそ20分。
やって来た所は東京からの船が着く港。
実は、「ロック」は毎日、ご主人と一緒に東京から釣りにやって来るお客さん達を出迎えているんです。
そして宿で仕度を終え朝の6時にはお客さん達を別の港に案内して、出航していく釣り船を見送ります。
ご主人の船が海へと出て行くと、奥さんは仕事へ。
「ロック」だけが港に残ります。
港をひと回りした後、ロックはご主人の船が戻ってくる午後までこの港で帰りを待っているんです。
日差しが強くなってくると車に入って待ちます。
三宅島で生まれ育った「ロック」にとって潮騒を子守歌にウトウトするひとときが何よりも幸せな時間です。
およそ6時間後、ご主人の船が戻ってくると急いで船着き場まで飛んでいき迎えます。
夕方までは避難先の東京でお世話になった近所のレストランでしばし休憩。
そして、ご主人の車がやって来ると乗り込みある所へ。
着いた所は磯釣りのポイント。ここでは先頭を歩いて案内する「ロック」
一度離れたからこそ感じる生まれ育った三宅島で暮らせる幸せ。
故郷に戻れて本当に良かったと思う「ロック」なのでした。
No.2859
ベティちゃん メス 才
(ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア)
東京・台東区のとある家具屋さん。
このお店で毎日、お客さんを迎えているのが、「ベティ」です。
朝8時半から夜の6時半まで木の香りが漂うこのお店で看板犬をしているんです。
お客さんたち「あぁ、ベティー!元気だった?」
創業110年の材木屋さんが13年前に始めた家具屋さんの初代看板犬
末永く愛されるお店、
男性社員「ベティー、おはよう」
そして看板犬でありたいと願っている「ベティ」なのでした。