…八つ墓村…

■インタビュー■
田治見小竹
┗江波杏子

□『八つ墓村』に御出演されていかがでしたか?
■『八つ墓村』には、日本の非常にネイティブな文化を感じます。面白おかしくて、恐ろしい推理ドラマではあるんですけど、根にあるものはそういうものではないかと。"家を守る"ということですね。現在は、人が人を産んで子孫に何かを伝えようとすることより、その本人、生きている個人が重要視される時代じゃないですか? それはそれで、悪いことではないんですけど、突き詰めれば『八つ墓村』で描かれているような家系を大事にすることに戻ってくるのではないか? と、思います。結局、日本人には老若男女を問わず、そういったものが息づいているので『八つ墓村』のストーリーには、ある種の懐かしさを感じるのではないでしょうか? 私は、そういったことを感じました。また、エンターテイメントとしても、良く出来た原作、そして脚本だと思います。

□その『八つ墓村』には、怨念や祟りといったものが描かれていますが?
■人間それぞれの心の奥底に入っていけば、怨念や情念に必ず突き当たるものだと思います。ですから、個人の好き嫌いに関わらず、人はそういうものを持っているのではないでしょうか? また、家系とか格式、伝統の中に現れる人の怨念、情念は地方の方が根強いんですね。それが嫌で、若い人が都会に出てしまったりもするのでしょう。

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