世界がもし
100人の村だったら6

■原 沙知絵さんコメント

わたしはガーナの首都アクラのスラム街で生活する「サミュエル」という少年に会ってきました。サミュエルにはじめて出会った場所はサッカーのグランドでした。彼以外の子供達も熱心にサッカーの練習に励んでいました。急に遠い国からやってきた私を受け入れてくれるだろうか、と少し緊張していたのですが、会った瞬間からなぜかはじめて会ったような二人とは思えないほど距離が近く感じ、不思議な気持ちになりました。 スラムの生活は私が想像していた以上に厳しい状況でした。

お母さんが揚げた魚を売って歩くサミュエルの姿、売れなければその日の食事も食べることが出来ない、他にも家の手伝いをしながら1日に何度もサッカーの練習、そんなサミュエルの姿を見ていると、ある事に気づいたのです。もしかしたら、ただ好きでサッカーを熱心にやっているだけではなく、学校にも行けないサミュエルには、プロのサッカー選手になって家族を助けるしか方法がないと思っているのかもと。

サミュエル以外にもそういう子供達が沢山いました。ただただ家族の事を思い、体力的にも精神的にも厳しい環境でひたすら純粋に努力している子供達の姿。そんな子供達の夢や気持ちを踏みにじるような大人には絶対なってはいけないと思いました。現に、子供達の夢や希望を奪ってひどい事をしている多くの大人がいる社会が作られてしまっている悲しさ。このような現実を少しでも早く変えてくれるような社会になって欲しいと心の底から思いました。

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