ミヨリの森

□ものがたり

不仲な両親の間で育ってきたミヨリ(11歳)。そのせいか空想癖があり、いつも心を閉ざして他人との関係をずっと否定してきた意地っ張りな少女だった。母は男をつくって家を出て行き、ミヨリを一人で育てることに不安を感じた父は、ミヨリを祖母の住む田舎に預ける。
祖母の家に着くと早々にミヨリは近くの森に散歩に出かける。ミヨリは何もない森の中で強い孤独を感じていた。しかしその森で数々の不思議な出来事に遭遇する。雷で折れたはずの桜の木が花をつけていたり、いるはずのないトラが現れたり…それはいつもの自分の空想ではなかったのだ。
やがて森の精霊たちがミヨリの前に姿を現しだす。悪夢を食べてくれるモグリや森の番人ボクリコ。桜の木の精のネゴ爺などなど。精霊たちの姿は人間ではミヨリにしか見えず、しかもミヨリに森を守って欲しいと頼むのだった。それはミヨリにとって何もない田舎のはずが不思議で驚きの毎日の始まりだったのだ。
ミヨリは祖父母との暮らしや新しい学校での生活、森の精霊たちと接することで少しずつ心を開いていく。そしてこの森が自分を癒してくれている事に気付き、そして考え始める。
両親、友達、自分自身、そしてこの"森"のことを─
しかしこの森は近い将来、ダムの底に沈む運命にあった。その事を知ったミヨリは友達や森の精霊たちとダム建設計画を阻止しようとある行動に出るのだった…。

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