ジャンクSPORTS
ジャンクOB通信

ところで、私には高橋選手と同じ状況におかれたトップアスリートがもう一人重なって見えます。
柔道の井上康生選手です。
ともにシドニー五輪金メダリスト。
かたや国民栄誉賞、かたやアテネ五輪日本選手団団長。
そしてともに北京五輪を目指し、高橋選手は既に挫折、井上選手も絶望的状況…。
現在の井上選手はまさかの大失速後の高橋選手と全く同じ状況です。
それでもわずかな可能性にかけて4月の体重別、全日本に向けて必死に頑張っているのです。
"それが自分の柔道人生だ"と自らに言い聞かせながら…。
今の井上選手に「奇跡を起こせ!」「あきらめるな!と声援を送る事はある意味、酷な事と言えましょう。
しかし、私はジャンルを代表するトップアスリートにしか伝えられないメッセージがある事を信じます。
最後の戦いから発するメッセージは見ている人に必ず伝わります。
井上康生選手の現役最後の戦いが柔道家としての、武道家としての彼の今後の人生にとって大きな糧になる事を祈っています。

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