世界がもし
100人の村だったら5
空気の届かない深さ15mの穴の中で黄金の輝きを求めて
▼アベティくん・9歳(エチオピア)
首都:アジスアベバから陸路で2日移動した場所に金を求めて掘られた穴がたくさんある。
そこで働く少年、アベティ(9歳)。
少年は、母親と11歳の兄、11ヶ月の弟の生活を支えるため、ひとり、出稼ぎに出て働いている。
アベティの仕事場は、深さ15mの深い穴の中。
そこは空気が薄く、狭く、暗い場所。
そこでアベティは、ひたすら土を掘っているのだ。
酸欠と暑さでアベティの体力はどんどん失われていく。
そのため、1回の作業は30分程度と時間が決められている。
地上に出たアベティにも仕事はたくさんある。
休むことなく、次は地底から掘り出した石や土を木の棒で細かく砕く。
この仕事はとても力が必要な作業で、9歳の腕力では相当きつい作業だ。
その後、細かくなった土砂を水でとかし、ふるいにかける。
金があるかどうかは、その段階になってみないとわからない。
結局、まったく金が見つからなかったということも、少なくないのだ。
アベティは週に1度、歩いて2時間かかったところにある実家に帰ることができる。
ひと時の一家団欒。
アベティは兄から勉強を教わったり、弟の面倒をみたりと楽しい時間を過ごす。
母:タリは言う。
「今は赤ちゃんの面倒をみなくちゃいけないから、生活費はすべて子どもの稼ぎに頼ってるの」
日本人が好んで装飾する金。
その陰で、一日中金を探し続ける少年の姿を追う。
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