白線流し

★staff comment

記録・恩田一代
園子の悲しさが伝わってきて台本が涙で見えませんでした

連続ドラマ「白線流し」が始まってから10年。思えば、私が初めてフジテレビで仕事をしたのがこの「白線流し」でした。連続ドラマ終了後もスペシャルのたびに携わらせていただき、この10年の渉や園子たちの成長と共に私も成長してこられたように思います。
強く印象に残っているのは連続ドラマ最終話の空港でのシーン。渉と園子の別れの場面があまりにも切なくてモニターを見ながら泣いてしまったのを覚えています。仕事上、撮影中も私の手元には常に台本があってチェックしているので当然セリフも行動もわかっているのですが、それでも園子を見ていたらモニターから悲しさが伝わってきてもらい泣きでオイオイ泣いていました。普通、どの現場でも楽しいシーンで笑ってしまうことはあっても悲しいシーンで泣くことはまずありません。それが、その時ばかりはチェックしなければいけないモニターも台本も涙で見えなくなるくらい泣いてしまって(笑)。劇中の人物にこんなに感情移入したのは、あれが最初で最後だと思います。
大変だったのは、なんといっても寒さですね。連続ドラマの頃は睡眠時間が2時間くらいの日が続いていたせいか寒さが異常に身に染みるんです。園子が渉に手編みのマフラーを渡すシーンだったと思いますが、夜の気温がマイナス10℃を超えているなか寒さと睡眠不足が重なり、睡魔に襲われました。どんどん気が遠くなっていく感覚は、状況的には雪山遭難に近かったと思います(笑)。

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