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「温かいお葬式」

和枝(手塚)は、夫・浩史(おかやま)の祖母である房江(二宮)の葬儀に参列した。早くに両親を亡くした浩史と、浩史の妹の友子(白川)にとって、房江は親のような存在だった。和枝が、悲しみにくれる浩史と友子をふたりだけにしておこうと居間を出ると、見知らぬ中年の女性(三谷)に手招きされた。和枝が奥の部屋に入ると、そこには喪服ではない着物を着た女性と、中年の男性(牧村)が立っていた。和枝は、ふたりからあいさつされ、浩史のことをよろしく頼む、と言われるが、それが誰なのかわからなかった。
そんななか葬儀が始まった。すると、涙を流して悲しむ友子の手に、そっと手が置かれた。それは、先ほど和枝が出会った中年の男女だった。祭壇に背を向ける彼らの姿は明らかにおかしかったが、他の参列者は、まったく気にしていないようすだ。するともうひとり、白装束の老婆が現れ、友子の肩に手をかけた。それは房江だった。そのとき和枝は、中年の男女が、浩史と友子の両親ではないか、と気づく。中年の女性は、そんな和枝に気づき、微笑んだ。和枝が小さくうなずくと、男性や房江も和枝に微笑みかけ、やがて姿を消す…。
浩史から昔の写真を見せられた和枝は、あの男女がやはり彼の両親であることを知る。和枝は、浩史や友子が、両親に温かく見守られていることを感じていた。

脚本/林民夫
演出/星野和成

春山和枝(39)…手塚理美
春山浩史(39)…おかやまはじめ
春山友子(34)…白川ゆり
中年の女性…三谷侑未
中年の男性…牧村泉三郎
春山房江(86)…二宮弘子

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