ほんとにあった怖い話
-ほん怖ファイル-

「旅立ちの靴音」

病院に入院中の宏美(福田)は、夜中にトイレに起きた際、ハイヒールのような靴音を聞く。が、あたりを見回しても、誰もいなかった。別の日、いつものように夜中にトイレに行った宏美は、何かの気配を感じる。そのとき、またハイヒールの音が聞こえてきた。恐怖に耐えられなくなった宏美は、走って病室に逃げ込む。が、その足音は、宏美の後を追いかけてくるように次第に近づいてきて、宏美の個室の前で止まった。すると、コンコンと扉をノックする音が…。恐怖心を抑えながら、窓の方に後ずさる宏美。と、今度は背後からノックの音が聞こえてきた。宏美が振り返ると、窓の外には白いネグリジェを着た少女(桜井)が俯いて立っていた…。
あくる朝、宏美は、看護婦(森崎)に昨夜の出来事を話したが、やはり信じてはもらえなかった。なぜなら、宏美の病室は3階にあり、窓の外に誰かが立てるような場所はなかったのだ。
それからしばらくして、宏美は個室から4人部屋に移った。すると、宏美と向かい合う場所にあるベッドに、あの少女にそっくりな女の子の姿があった。その少女は、「元気になったら海に行くんだ。このハイヒールを履いて行ってみたいの」と言って、ベッド脇に置いてあった箱を手に取った。その中にはきれいなハイヒールがあった。
その夜、少女の容態が急変し、その夜のうちに亡くなってしまう。亡くなった後、彼女は、あのハイヒールを履かせてもらっていたという。

脚本/新田隆男
演出/加藤裕将

田村宏美(11)…福田麻由子
看護師…森崎よしえ
白いネグリジェの少女…桜井ひかり

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セカンドシーズン
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