ほんとにあった怖い話
-ほん怖ファイル-

「防空壕のお姉さん」

いまから20年ほど前のこと。当時4歳だった祐美(山田)は、母・久美子(渋谷)と祖母の家に行く途中、防空壕を見つける。その夜、眠りについた祐美は、不思議な体験をした。祐美が目を覚ますと、何故かそこは防空壕の中だった。そこには、もんぺ姿のまま朽ち果てている骸骨があった。その骸骨が、突然、祐美の手を握ると、辺りは一瞬にして草原に変わった。祐美が、恐る恐る手の先に目をやると、それは骸骨ではなく、若い女性になっていた。ふたりは、手をつないだまま草原の中を歩いていた。祐美がその女性を見上げると、彼女の目には涙が滲んでいた。そのとき、遠くから久美子の声が聞こえてきた。その声で目を覚まし、防空壕から飛び出す祐美。すでに夜が明けていた。
久美子は、祐美がいなくなったことに気づき、近所の人たちとともに行方を捜していたのだという。祐美は、自分が体験した出来事を必死に説明したが、誰にも信じてもらえなかった。すると、祖母の清子(宮内)が、祐美に1枚の写真を見せた。そこに写っていたのは、夢で見たあの若い女性だった。あの防空壕の中で亡くなった清子の妹・幸子(梅宮)なのだという。祐美は、久美子とともに防空壕跡に花束を供え、帰路につき…。

脚本/林民夫
演出/鶴田法男

立花祐美…山田夏海
立花久美子…渋谷琴乃
槌田清子…宮内順子
槌田幸子…梅宮万紗子

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セカンドシーズン
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