ストーリー
* 最終話 *

芦屋瑞稀(前田敦子)は、佐野泉(中村蒼)が陸上大会でハイジャンプの大会新記録を出したのを見届けると、桜咲学園を去ろうとする。

大会の後、瑞稀が部屋に戻ると、そこには佐野と中津秀一(三浦翔平)の姿があった。瑞稀は、ふたりに桜咲学園を出て行くことを告げる。中津は、守れなかったことを瑞稀に謝った。そんな中津に、自分を好きになってくれてありがとう、と礼を言う瑞稀。佐野は、後悔はないのか、と瑞稀に問いかけた。「おう!」。瑞稀は、きっぱりと答えた。

荷物をまとめた瑞稀は、佐野たちと別れ、思い出の詰まった教室へと向かった。そこに現れた保健医の梅田北斗(斎藤工)は、これまでの3ヵ月間の思いを吐き出せ、と瑞稀に告げる。

瑞稀が去った後、寮生たちは廃校式のために、寮内の片付けや掃除に追われる。するとそこに、聖ブロッサム女学院の生徒会長・花屋敷ひばり(岩佐真悠子)と、桃郷学院の神楽坂真言(佐藤祐基)が訪ねてくる。そこで神楽坂は、今回の騒ぎで難波南(桐山漣)、天王寺恵(満島真之介)、オスカー・M・姫島(徳山秀典)の3寮長が退学処分になるところを、瑞稀が自ら責任を取ることで覆した、と皆に告げる。それを受けてひばりも、桜咲学園の生徒として恥ずかしくない終わり方を見せるのが瑞稀の気持ちに応えるただひとつの道だ、と続けた。

野江伸二(鈴木勝大)と淡路圭介(間宮祥太朗)は、放送室の掃除をしていた。そこで淡路は、どうせなら好きな音楽をかけまくろう、と言って、再生ボタンを押した。すると、そこから聞こえてきたのは、瑞稀の声だった。梅田が、瑞稀の言葉をこっそり録音していたのだ。瑞稀の思い出話に聞き入る寮生たち。最後に瑞稀は、佐野のことを話そうとした。だが、そこでテープが切れてしまい、放送は終了してしまう。佐野は中津と顔を見合わせると、瑞稀を追って駆け出した。

佐野は、空港行きのリムジンバスに乗り込んだ瑞稀を追いかけ、何とか彼女を桜咲学園まで連れ戻した。学園では、廃校式が始まっていた。瑞稀が現れたことを知った寮生たちは、ノリのいい音楽に合わせて、瑞稀にダンスパフォーマンスを披露した。それは瑞稀へのエールだった。そのパフォーマンスが終わると、今度は『翼をください』が流れた。寮生たちは整列し、瑞稀に向かって歌った。ふいに、音楽がアップテンポに変わった。中津は、瑞稀のもとに駆け寄り、彼女の手をとって仲間たちの元へと引っ張って行く。戸惑いながらも、彼らのパフォーマンスに加わる瑞稀。曲がフィナーレを迎えたとき、真っ先に拍手をしたのは樹さくら(若村麻由美)だった。それに続くように、神楽坂たち桃郷学院の生徒たちや岸里樹理(柏木由紀)ら聖ブロッサム女学院の生徒たちも歓声をあげた。

廃校式の後、瑞稀は、寮生たちひとりひとりに別れを告げた。最後は佐野だった。そこで佐野は、「芦屋、お前が好きだ」と告白した。瑞稀もそれに答え、「俺も…好きです」と返し…。

1年半後、カリフォルニアの瑞稀のもとに、中津からの手紙が届く。それは、廃校を免れた桜咲学園で、中津が読んだ答辞の原稿だった。瑞稀の分のスペースを空けた、集合写真も同封されていた。そのとき、瑞稀の前に現れたのは佐野だった。佐野は、アメリカの大学に留学が決まったのだという。瑞稀は、佐野に抱きついて頬にキスをして…。

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