ブザー・ビート
<Story 09>

直輝(山下智久)は、深夜バスで帰省する予定の莉子(北川景子)と、出発前に会う約束をしていた。練習を終え、莉子のもとへと急いだ直輝は、その途中で、雨宿りをしている菜月(相武紗季)に出会った。直輝は、持っていた傘を菜月に手渡して立ち去ろうとした。そんな直輝に、ひとりにしないでほしい、と言って抱きつく菜月。直輝は、困惑しながらも、友だちと会う約束がある、といって菜月の腕をほどいた。菜月は、直輝に謝って笑顔を見せ、もう大丈夫だから行って、と言うと、直輝から借りた傘をさして歩きだす。

いつもの公園で待っていた莉子は、びしょ濡れでやってきた直輝に驚き、慌てて彼をアパートまで連れていく。直輝は、莉子が深夜バスの時間に間に合わなくなってしまったことを知り、練習が長引いたと説明して謝った。莉子は、明日電車で帰ることにしたから大丈夫だ、と答えた。莉子がフレンチトーストを作っておいてくれたことを知った直輝は、それを美味しそうに食べ始めた。そんな直輝の姿を見つめていた莉子は、待っている間、不安だったことを彼に告白する。

すると、莉子の携帯電話に菜月から電話が入る。菜月は、直輝と一緒だったことを話すと、莉子に迷惑をかけたことを謝った。菜月から、いまはシーズン前の大事な時期だからカゼをひかないように注意してあげてほしいと頼まれた莉子は、その言葉に従って直輝を帰宅させる。だが、麻衣(貫地谷しほり)と食事をして戻ってきた秀治(溝端淳平)から、練習が早めに終わったことを聞かされた莉子は、また不安な気持ちになってしまう。

あくる日、莉子は久しぶりに実家に戻る。一方、直輝は、シーズン開幕に向けて練習を続けていた。そんな折、直輝や宇都宮(永井大)たちアークスの面々は、莉子と麻衣のアパートですき焼きパーティーを開く。そこで麻衣は、秀治と付き合っていることを宇都宮に告白した。その際、麻衣と秀治は、宇都宮には長い間片思いしている女性がいることを知る。

キッチンで野菜の準備をしていた直輝は、やってきた麻衣に、莉子とのことは川崎(伊藤英明)と話すまで誰にも言わないでほしい、と頼む。そんな直輝に、麻衣は、バーでバイオリンを演奏するアルバイトを辞めたせいもあって、最近莉子は元気がないことを打ち明ける。心配になった直輝は莉子に電話したが、彼女は出なかった。

あくる日、直輝は、宇都宮とともにアークスを代表してPBAの開幕記者会見に出席する。会見を終えた直輝は莉子に電話したが、またつながらなかった。直輝からのメールを読んだ莉子が、同じタイミングで彼に電話していたからだった。

宇都宮に誘われてケーキを食べに行った菜月は、直輝と別れてから自分がどんどん嫌な女になっていく、とその胸の内を明かした。別れたことを後悔してほしかった、とうのだ。菜月は、いまさらどうしようもないことはわかっているが気持ちは止められない、と自嘲気味に宇都宮に言った。

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