ビブリア古書堂の事件手帖
インタビュー vol.1

篠川栞子役
剛力彩芽さんインタビュー

*月9ドラマ初主演ですね。最初に聞いてどんなことを思いましたか?

事務所の社長から聞いたときには、「えっ!」という言葉しかでませんでした。驚きのほうが大きかったですね。でも、月9はずっと憧れていた枠ですし、連続ドラマで本格的な女優デビューをさせていただいたのも月9(『大切なことはすべて君が教えてくれた』)ですので、そこで主演ができるというのは本当に嬉しいことです。

*ずっと憧れていたのですか?

小さい頃から月9ドラマはよく見ていて、「みんなに注目されるドラマ」というイメージがあり憧れていました。中学校の卒業式のとき母に宛てた手紙のなかにも、「いつか月9に出る」と書いたくらいです。今回、出演が決まったことを母に話したら、「え、彩芽が!?」と驚いていました。私が聞いたときの反応と同じでしたね(笑)。実際、「こんな私でいいのかな…」という不安もありますが、精一杯頑張ってみなさんの期待に応えたいと思っています。

*原作も読まれたそうですね。

台本を読む前に読みました。人と人とのつながりや関係性が面白い、というのが第一印象です。それから、エピソードごとに登場する古書が夏目漱石などの実在する小説で、原作を読むうちにそれらの小説も読みたくなるのも魅力だなって。ドラマの軸になるのは、栞子(剛力)が古書にまつわる事件を解決していくストーリーですが、それだけではない、古書の奥に隠された人々の感情や思いが丁寧に描かれているのも面白くて。栞子は古書を好きな理由を、「その本を手にしてきた人たちの思いが伝わるから」と言うんですけど、原作を読んで私も共感できました。

*ベストセラーの原作に対するプレッシャーはありますか?

もちろんあります。髪が長くて色が白いという原作のイメージとは違うかもしれませんが、そこは私なりの新しい栞子で挑めたらいいなと思っています。私も原作を読んでファンになりましたので、ファンや原作者の方にも「ドラマの栞子もいいよね」と言っていただけるように頑張りたいと思っています。

*栞子をどう演じていこうと思っていますか?

栞子は普段は内向的で人と話すのが苦手なんですが、すごく本が好きで本のことになると目がキラキラしはじめて、いきいきとしゃべるんです。とはいえ、感情をはっきり表に出したり、声を出して笑ったりすることはないので、その辺の微妙なさじ加減を意識しながら役を作っていけたらいいと思っています。実は、私も昔は人見知りでしたので(笑)、昔の自分を引っ張り出したりしながら、演じていければいいですね。

*今までの剛力さんのイメージとは違った役柄になりそうですね。

そうかもしれません。スタッフさんに最初に言われたのが、「今回は笑わないでください」ということでした。今まで演じてきたのが、言いたいことははっきり言う、感情も表に出す、どちらかというと明るい役が多かったので、新たな挑戦だと思っています。

*共演者のAKIRAさん、高橋克実さんの印象はいかがですか?

まだお芝居ではご一緒したことがないんですけど、AKIRAさんはやはりダンスを踊っているときの印象がすごく強くて。私もダンスをやっているから余計にそう感じるのかもしれませんが、いつも笑顔で誰よりも楽しそうに踊っていらっしゃるんですよね。
私のなかに、「笑って踊っている人=いい人」という図式があるので、「AKIRAさんは絶対にいい人に違いない!」と家族とも話していました(笑)。お芝居を拝見させていただいても、そんな印象は変わらずいきいきと演じていらっしゃるな、と感じています。栞子とAKIRAさん演じる大輔がどんなふうにからんでいくのか、とても楽しみにしています。高橋克実さんは大好きな役者さんですので、間近でお芝居を見られるのが嬉しいですし、いろいろと吸収できたらいいなと思っています。先日、バラエティー番組でご一緒したときにご挨拶したら、「剛力さんにお任せしますので。仲良くしてくださいね」なんて言っていただいて。そんなかわいらしい一面もまた素敵だなって。楽しそうな現場になりそうな予感がしています。

*最後にドラマにかける意気込みをお願いします!

この作品には事件を解決していくミステリー的な要素もありますが、事件といっても小説にまつわるもので、殺人が起きたりするわけではないんです。古書を検証することで、出会ったこともない人たちの気持ちや思いがわかり、そこから人と人とのつながりや絆が浮かび上がってくる…。栞子や登場人物たちと一緒にそれを経験するうちに、なんともいえない不思議な気持ちになったり、あったかい気持ちになっていただけたら嬉しいです。楽しい作品にできるように頑張りたいと思います。

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