山田太一の『ありふれた奇跡』
第5回｢ｷｬﾗｸﾀｰ｣
(2009/01/23)
今回は､登場人物のｷｬﾗｸﾀｰにちょっと変わった試みをしてみました｡"人格のまとまらない人"です｡こういうﾀｲﾌﾟの人間は､こんなことは言わない､やらないというような縛りを緩くしてみようと｡ｷｬﾗｸﾀｰがしっかり決まっていて､そこから逸脱しないのもまた物語のおもしろさだと思いますが､今回はちょっと外れて1つのﾊﾟﾀｰﾝに統一出来ない人を描いてみようと思ったんです｡
普段は消極的な人間が､ある時は非常に積極的に動いたりする｡それで周りから｢この人､変なんじゃない?｣なんて思われてるけど､実は自分でも一生に一度くらいの思い切った行動で､自分でも変なことしちゃったなと引きずったりする｡そういうことって､生きていたら誰しもが経験ありますよね｡そんな､人間の普通の部分､まとまりのなさをすくい取って描いてみたかったんです｡
もちろん､同一人物なので基本の性格から大きく逸脱することはできないと思いますが､それでも加奈も翔太もはっきりと1つのﾀｲﾌﾟに縛られた人物ではないので､演じる仲間さんと加瀬さんは苦労されると思います｡これはもう､頑張っていただくしかありませんね(笑)｡
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