ありふれた奇跡
インタビュー
Q.田崎四郎はどのような人物と、とらえていますか?
四郎は戦争孤児という設定です。僕自身、終戦時は小学生3年生。幸いにして家族は無事でしたが、年代的には非常に近く四郎と同じ時代を生きてきた人間です。幼少期のことは鮮明に覚えていて、街は焼け野原で戦争孤児もたくさんいました。とても苦しい時代でした。そういう不幸な過去を背負っているけれど、当時を生きた人間は大なり小なり何かしら背負っているもの。四郎はその中で、同じように戦争孤児である女性と知り合い結婚をし、左官工として修行を積んで自分の店を持てるまでになった。癒しがたい傷を負いながらも、人間として貧しいながらも誠実に生きてきた人だと思います。
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