スペシャルドラマ 炎の経営者 3月19日(日)16時~17時25分

ストーリー

昭和19年。大阪にある「オキタ合成化学工業」の社長・谷田部泰三(伊原剛志)は、自らの工場内で研究や改良に明け暮れていた。
谷田部の会社は、車や飛行機の塗料やビニールを作る為に必要な「無水フタル酸」や化学反応を起こし始めた物質の反応速度を早める「触媒」の研究・製造をおこなっている小さな企業。

太平洋戦争の最中、社員は戦争にかり出され、思うように研究が進まない時期だったが、“新しい触媒の研究を行いたい”という熱意に溢れた工場次長の浜野喜久麿(中村靖日)らとともに明るい未来を信じて邁進していた。
しかし、ある日、工場長・寺内良和(石丸謙二郎)が不在時、工場で火災が発生し、浜野は無念のまま命を落とす。谷田部をはじめ、社員たちは亡き浜野の思いを胸に再建の道を探ってゆく。

昭和20年、太平洋戦争が終結し、敗戦国となった日本に対し、GHQは、戦時中軍需工業に携わった企業に生産制限をおこない、ますます苦難は続いていく。
工場も焼け、運転資金がまわらなくなってしまった会社を救うため谷田部は妻のさと子(戸田菜穂)に自宅を抵当に入れて銀行から借金したいと申し出る。さと子の了解を得て金策したものの、翌年生産許可が降りてもインフラの不備などがあり、なかなか思うように計画は進まなかった。
しかし怯むことなく、社名を「日触化学工業」に変更し、販売路線拡大の為に東京に営業所を出すことを提案するなど新たな道を探っていた。東京営業所を自分に任せてほしいと名乗りでた山村基弘(渡辺大)や旧満鉄の中央試験所所長・都築正(大石吾朗)に紹介された生意気で反骨心のある優秀な技術者、神崎三郎(内田滋)と佐久間滋(六角慎司)など若い力も借りながら世界を驚かす研究を夢見ていた。

昭和25年になり、ジェーン台風の直撃で大損害を受け、大手企業や銀行に救済を申し出るが見向きもされず断られ、八方塞がりとなる。そこで谷田部は、原材料を仕入れている大手企業・大和製鉄に融資を申し出ることを思いつくが、雲の上の存在である社長・永田重男(柴俊夫)にはなかなか会うことができない。

悩んだ末、旧友である棋士・真田幸造(山口智充)に相談。なんと永田が乗っているという急行列車に乗り込み、融資の直談判を行う…。
会社の倒産か?自主技術の大躍進か?技術を欧米から買うことを断固として受け入れず、あくまで世界に通じる国産技術を生み出すことにこだわり続けた谷田部の戦いが始まる…。