• 橋本 純 役 桐山 漣さん
  • 村田 啓介 役 加藤 シゲアキさん
  • 赤津 舞 役 南沢 奈央 さん
村田 啓介役 加藤 シゲアキさん

今回は原作者と出演者という形で作品にたずさわりますが、企画を聞いてどのようなことを思いましたか?

率直に嬉しかったです。自分の作品が映像化されるのは『ピンクとグレー』に続き2度目の経験ですが、『傘をもたない蟻たちは』は短編集だったので、どうやって連続ドラマにして、どういう作品になるのか想像がつかくてとても興味がありました。台本も読ませていただきましたが、それまでの興味や期待を裏切られず、さらに超えていくものになっていたことに感動しましたね。出演の話も、自分が登場人物の1人になること、なおかつそれが主人公の対になるキャラクターであることがおもしろいなと思いました。どの人物に関しても自分が一番キャラクターについては考えてきたので、有利というか、人にはできないお芝居ができたらいいなとは考えました。小説は一人称なので、ジュンに感情移入して書いていたんですが、だからこそ啓介を演じるのがおもしろかったです。

映像化にあたり、加藤さんからオーダーしたことはありますか?

ドラマでは『にべもなく、よるべにもなく』をベースに、3編の作品が使用されていますが、1点だけ、恋愛や友情という言葉にまとめないで欲しいとだけはお願いしました。もう少し言葉にしづらいものをテーマにして僕は書いてきたので、“恋愛”や“友情”という言葉で枠組みを決めず、それは桐山さんや僕のお芝居に表現させてくださいと話しました。それ以外は特に何も言ってませんが、プロデューサーが「(原作を)因数分解して再構築する」と言っていたのが、おもしろい表現だなと思いました。

桐山漣さんの印象はいかがですか?

演じるにあたり、きちんと原作を読んでくれたことが嬉しかったです。(原作の)ファンになったと2回も読んでくださったみたいで(笑)。その気持ちからか、現場でも一生懸命にジュンを演じようとしてくださっているがわかって、とても誠実な方だなと感じました。今回、初対面で幼馴染というとても近い距離感のお芝居をしなくてはいけなかったけど、おかげでスッと雰囲気に入れました。桐山さんがジュンを演じてくださって本当によかったと思います。

村田啓介を演じるうえで意識していたことはありますか?

啓介は、ジュンの幼馴染で、久しぶりに突然家にやってくるんです。小説が書けずに葛藤しているジュンの支えや助けになろうとするものの、その気持ちが裏目に出たり、いい方向に向かわなかったりする。そんなキャラクターを考え、強くプッシュするのではなく、なるべく優しく、柔らかい人間にしようと心がけました。

共演して桐山さんの印象は変わりましたか?

会う前はクールな印象でしたが、最初に会った時からしっかり目を見て挨拶してくれたし、その後も現場でいろいろ話しかけてきてくれて、オープンで熱い方なんだと大きく印象が変わりました。のちに、僕が人見知りだと知って積極的に話しかけてくれたと聞いて、改めていい人だなと(笑)。

桐山さんが、距離を縮めるため「シゲちゃんって呼ぶね」と言われたとか。

そうです。だから僕は「漣ちゃんって呼ぶね」って応えました(笑)。

ジュンのように、幼馴染や親友に支えられた経験はありますか?

僕に本や映画を勧めてくれたのが中学からの同級生で、その彼と会話をしたくて本を読むようになったんです。小説を書くようになった1つのきっかけでもあるし、今でも小説を書くと誰よりも先に彼に読んでもらって感想をもらってます。あとは、幼馴染とは違いますが、NEWSのメンバーもずっと一緒に苦楽を共にしている大切な仲間です。

加藤さんが印象に残っているシーンや気になるシーンはありますか?

後半に登場するジュンと啓介の幼少期の物語がとても興味深いです。原作ではそこがメインになっていますし、ドラマでも核となる部分でもあるので、桐山さんも言っていましたができるなら自分で演じたかったくらいです。中学時代のジュンと啓介には、桐山さんと僕に似ている人を探したと聞いたので余計に気になりますね(笑)。中学生の頃って昨日まですごく近かった友達が急に遠く感じたりすることがあると思うんです。クラスメートが夏休み明けに急に不良になってたり、背が伸びていたり、そんな周りの急激な変化に、自分に劣等感を抱いたりコンプレックスを感じたり、そういう複雑な感情が入り混じる時期なのかなと。そんな時代に友達の同性愛をどう受け止めるか葛藤する物語なので、言葉にするのは難しいけれど、そういうところから男女じゃなくて人と人との関係、大切なかけがえのない人との関係が伝わると嬉しいです。

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  • 赤津 舞 役 南沢 奈央 さん