終戦記念スペシャルドラマ 命ある限り戦え、そして生き抜くんだ

8月15日(金) よる9時放送

戦争・平和・愛・絆とは何か…

 太平洋に浮かぶパラオ共和国、ペリリュー島はサンゴ礁と青い海に囲まれた豊かな島。長さ約9km、幅3kmほどしかないその小さな島で、太平洋戦争末期の1944年、日米の激しい戦闘が繰り広げられた。激越な使命感にかられた多くの日本兵が、武器を振りかざし、亡くなっていく・・・。スピルバーグが制作した『ザ・パシフィック』という太平洋戦争のセミドキュメンタリーでは、10本のうち3本がこの“ペリリューの戦い”を描いたもの。それほどアメリカにとっても忘れがたい戦いだったと言える。しかし日本ではなぜか、ペリリューの戦いはあまり知られていない。この物語は、この“知られざる戦争”にスポットライトを当てた物語である。

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 物語に登場し、この壮絶な戦いの指揮をとる中川州男氏は、実在する人物。鹿児島生まれの生粋の薩摩隼人の武人だ。なかなか前線の指揮官を任せてもらえず、斬鬼の思いでいたところ、満州方面その後は、南方への赴任命令が出てパラオ隊長を命じられた。合理的精神の持ち主であった中川氏は、兵士の玉砕を禁じ、あくまで組織的にそして戦術的な戦いを行うことでアメリカ軍を苦しめた。そんな中川氏は一方でパラオを愛し、島人に優しく接することで、現地の人々と密接な関係を築いた人物でもある。第一次世界大戦の後日本の委任統治領となっていたパラオの現地民の命を守るために、アメリカ軍との本格的な戦闘が始まる前に、島の人たち全員を本島へと疎開させるという決断を下した。日米両軍による70日以上の死闘が終わり、島へ帰ってきた現地民は、日本兵の多数の遺体を見て泣き崩れたと言う。実際に、ペリリューの戦いでは両軍に多くの戦死者がでたが、パラオ民間人には1人の死者も出なかったという説もある。人々の親日感情は今なお強く、日本人を温かく迎えてくれるというパラオ。 この企画は、ペリリューの戦いの中で培われた日本とパラオの稀有な絆を描くと共に、実在の軍人である中川州男氏の生き方をモデルに、パラオで繰り広げられた激闘と、それぞれの“愛”の物語に想像力をこらしてみたいと考えている。この物語を通じて、決して忘れてはいけない戦争の悲惨さを、幅広い世代の視聴者に届けることができればと切に願って・・・。

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