“いきもの係”の事務として、須藤(渡部篤郎)や圭子(橋本環奈)を見守る弘子の印象をお聞かせください。

浅野

やっぱりこれだけ好奇心があるというのは、エネルギッシュな人ですよね。いろいろなことを知りたい、という思いがパワーになっていますものね。うらやましいくらいです。私は、好奇心がないというか、興味のあることが少ないので、弘子さんのようにどこでも気持ちを振り切っていけるというのは、強いなと思います。それから、人間はもちろん動物たちとも付き合うことを楽しんで生きていける人なんだろう、というも、確実にベースとしてあると思います。

インタビュー

警視庁の情報ツウという一面もありますね。

浅野

警視庁に相当長くいて、各部署を見たりいろいろな人と関わってきたという設定があるので、いろいろ知っているようなんですけど、とはいえ、彼女がどこまで何を知っているのか、私は全然知らないんです。結局、何を知っていたのかは、最終回を撮り終えた後に分かるのかもしれないですね(笑)。作りながら「ああ、そうだったんだ」と分かっていっている感じです。

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演じる上ではご苦労もあるのでは?

浅野

そういう意味では、知っているのか知らないのか、曖昧な感じでやっているんです。須藤さんはもちろん、石松くん(三浦翔平)に対しても、鬼頭さん(寺島進)に対しても。何か核心に触れそうになると、笑ってごまかすようなところがありますから。そこで曖昧にできると、 後に逆のことが起こっても、その笑いでどちらにも取れたりするものですから。

最近では、“いきもの係”から外に出ることもありますね。

浅野

私も台本を読んで「何で行くのかしら?」と思いました。もしかして、重要な役割があるのかしら、と思いきや、まったくないという(笑)。あの時(6話)、須藤さんのことで石松くんが落ち込んでいたから励まそうと、勝手についていっちゃったのかな、と思っているんですけどね。でも、やっぱり「意味なかったなぁ」って(笑)。

浅野さんのリクエストではなかったのですか?

浅野

いえいえ、私は「お願いだから総務課だけにして」と思っていました(笑)。居酒屋さんくらいなら、「乾杯だけだから、ちょっとならいいかな」と思っていたんですけど、気づいたら石松くんについて捜査先の出版社にまで行っていて。「なんでかなぁ~」と不思議でした。

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役者のみなさんとはいかがですか?

浅野

みんなちょっと動物みたいなところがありますから、人間の役者さんとお芝居しているんですけど、何か違った動物とご一緒しているような感じがします(笑)。それは、それぞれ芸風が違うからなんでしょうね。だから、からんでいても、「からんでいるのかな?」と思うようなところもあるんです。でも、それはそれでとっても面白いことで。言葉は通じなくても、思いは分かる、みたいな感じと言うのでしょうか。

動物との印象的なエピソードはありますか?

浅野

“いきもの係”のセットにはいつも動物がいて、動物たちに「いつもやさしい気持ちでいなさい」とお説教されているような気分になって癒されます。動物ってすごいですね。この間、セットで、ナオミ役のティティちゃんを抱いて座っているシーンがあったんですけど、夜も更けてきた頃、ティティちゃんが私の腕の中でうとうとし始めたんですよ。それを見ていたら、私も思わずうとうとしてしまう…なんてことがありました(笑)。

ドラマもいよいよ最終盤となりましたね。最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします。

浅野

ストーリーがどんどん変わっていくので、視聴者の方も「このドラマはどこに行くのかな?」と思いますよね。でも、そのちょっと“行方の分からない”感を楽しんでくださるといいかな、と思います。毎回、出てくる動物と、噛み合っているんだかいないんだか分からない、須藤さんと圭子ちゃんの凸凹コンビの活躍を最後まで見ていただきたいです。それと、三浦くん、長谷川(朝晴)くん、桜井(翔)くん、(横山)だいすけさん、でんでんさんもいますので、ぜひぜひ目の保養をされてください…って、でんでんさんで目の保養って「どうなの?」と、言った自分でも思いますが(笑)、ぜひ楽しみに見てやってください!

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