須藤(渡部篤郎)の元上司である、管理官の鬼頭にはどのような印象がありますか?

寺島

管理官というポジションから、須藤のことを見守り続けている人だよね。仕事は真面目にするけど、夜になると銀座なんかに繰り出して、オネエちゃんと一緒に酒を飲むのが好きという一面もあって。明るいキャラクターでありながら、石松(三浦翔平)に須藤を監視させていたり、ああ見えて警視庁全体の手綱を引っ張っているのかもしれないね。

インタビュー

そんな鬼島を演じるうえで心がけていることはありますか?

寺島

全体的に明るくやりたいな、と思っているけど、そのなかでたまにあるシリアスなシーンでは、少し思わせぶりに見せることもあるよね。何か意味があるのかどうかは、お客さんにゆだねればいいものだと思うけど、ちょっとグレーというか、「この人は何を考えているのかな?」と謎めいて見えたらいいな、とは思っています。ストーリーを引っ張るのは、渡部くんはじめ、“いきもの係”のキャストのみなさんだし、あとは、動物も大きな役割を担っているよね。

インタビュー

毎回、多彩な動物が登場しますね。

寺島

黒澤明監督がよく「子供と動物の芝居に勝てるものはない」と言っていましたけど、今回は動物がストーリー展開に絡んだり、事件解決の役にまで立つんだから面白いよね。勉強になることも多いし。俺的には、とにかく老若男女が見て楽しめるドラマになればいいかな、と思っています。

鬼頭は、役柄的にも今のところ動物との絡みはありませんが、そのあたりはいかがですか?

寺島

ちょうどいいんじゃない(笑)。銀座のオネエちゃんとの絡んでいる設定だし、そっちのほうが俺もいいかな。コミカルな芝居の時はよくても、緊張感のある芝居の時に動物を含めるのは難しいだろうから。役者の集中力がものすごく試される。制作発表を“いきもの係”のセットでやったけど、あの短い時間の中でも動物たちはなかなか騒がしかったからね(笑)。

ご自身の動物に関するエピソードといえば?

寺島

昔、実家で雑種の犬を飼っていました。メス犬で我が家のひとり娘だったから、「お嬢」というあだ名だったな。だけど、みんなが「嬢」と呼ぶものだから、「ジョー」だと思われてて(笑)。一緒にいると動物も家族同然になるから、死んだ時は、ものすごく悲しかったなぁ。最近では、子供に見せようと水族館でアシカやイルカのショーを見たりするんだけど、子供以上に俺が喜んじゃう。楽しくて仕方ないんだよね。

インタビュー

渡部さんをはじめとしたキャストのみなさんとはいかがですか?

寺島

みなさんすごく生き生きしているし、ひたむきさがありますよね。俺らも先輩方から教わってきたけど、現場で大事なのは情熱やひたむきさなんだよね。俳優部が役者同士チームワークよくやるためには、お互いに仕事に取り組む姿勢をちゃんと見せることも大事で。俺は、年配なので、みなさんをフォローしたり、気づいたことがあれば言うようにしています。

最後に、視聴者のみなさまにお伝えしたいことがありましたらお願いします!

寺島

そこはひとつしかないよ。日曜日の夜9時、家族でこのドラマを楽しんでもらって、見終わったらスッキリとした気分になって子供は寝なさい、ってことかな(笑)。ぜひ、最後まで見ていただけたら、と思います。

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