捜査一課の指揮官でありながら、元同僚の須藤(渡部篤郎)に依然ライバル心を燃やす日塔にはどのような印象がありますか?

長谷川

あんなふうにいばったりはしませんが、ちょっとだけ、普段の渡部さんと僕の関係に似ているなぁ、と思っています(笑)。日塔にとって須藤さんがそうであるように、僕にとって渡部さんは圧倒的な存在で、プライベートでたまに食事にご一緒させてもらっても、会話力から何まで叩きのめされてしまうんです。日塔が須藤さんにああやって強い態度に出るのも劣等感があるからで、そこが分かるからこそ、面白いと思いながら演じています。

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渡部さんは長谷川さんに信頼を寄せているようですが、おふたりは、ご共演も多いですよね。

長谷川

出会ってから17、18年になりますし、大小合わせて10作近く共演させていただいます。手の内といいますか、僕のことはすべてご存じだと思いますので、今回ご一緒して「またあれか」と言われないように、と思っています。

日塔を演じる上で心がけていることはありますか?

長谷川

ふざけ過ぎるのはよくないですし、「何か面白いことをするんでしょ?」と見られるのも困りますので、極力マジメに参加しながら、その中で多少面白くなるように、ということを意識しています。

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長谷川さんはアイデアが豊富な方だと聞きました。1話の事件現場のシーンで、須藤を注意する時に拡声器を使ったのもアドリブだそうですね。

長谷川

アドリブというほどのアドリブではないのですが、たまたま拡声器を持っていたので「こんな感じでやってみますか?」と提案したら、渡部さんや監督が「それいいじゃない」と面白がってくれまして。そういうアイデアは、どんどん出していきたいですし、逆に何もないと「ないのかよ」と言われるポジションでもありますから(笑)。

須藤には強気なのに、一目ぼれしている薄圭子(橋本環奈)には、デレッとなるところも日塔らしいですね。

長谷川

橋本さんのことは知っていましたし、「相当かわいいんだろうなぁ」とは思っていましたが、僕も45歳なので、正直、そこまで関心があったわけではありませんでした。だから、日塔が薄に一目ぼれするという設定も、コントのようになっちゃうと嫌だな、と思っていたんです。ですが、実際、橋本さんにお会いしたら「なるほど! これはそうなるでしょ」と心配が吹き飛びました(笑)。先日、制作発表でも言いましたが、橋本さんがいると、みんなが自然と笑顔になるんですよね。人を引き寄せる力とすごい魅力を持った方ですね。

制作発表といえば、その場で「動物が苦手」だと告白されていました。

長谷川

子供の頃に、大きな犬に肩をおさえられたことがあって…向こうはじゃれていたんでしょうけど、そこから積極的に動物に接していないこともあって、苦手意識があるんです。日塔は捜査一課の刑事ですし、あまりからみがないのでホッとしています(笑)。ただ、このドラマにはたくさんの動物が出ますからね、「これだったら仲良くしてみたい」と思う動物が今後出てくるかもしれません。

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現場で楽しみにしていることはありますか?

長谷川

僕は、渡部さん、橋本さん、(三浦)翔平くん、清原(翔)くんとのシーンが多いのですが、寺島進さん、浅野温子さんといった先輩方とお芝居させていただけるのを楽しみにしています。浅野さんといえば、僕らの世代から言えば「ドラマの女王」といった方ですから。以前、少しですがマジメな作品でご一緒させていただきましたが、今回、浅野さんも弾けた役をやっていらっしゃるので、そんな浅野さんとご一緒するのが楽しみです。

エンディングでは、切れのあるダンスを披露されていますね。

長谷川

普通に踊るだけではカットされてしまうだろうと思い、とにかく一生懸命踊りました。みなさんすごくお上手ですし、動物の方々がまたすごくて。特に、コアラの方の踊りが現場でも話題になるくらい切れ切れで、僕も釘付けになって見ていました(笑)。ぜひ注目していただきたいです。

最後に視聴者のみなさまにメッセージをお願いします!

長谷川

犯人探しをするだけのドラマではないですが、ミステリーとしての本筋の面白さもありつつ、かわいい動物と、個性的な人間たちのふれあいもあるという、見ていただけたら、どこかに引っかかりのある作品だと思っています。これをどうやったらたくさんの方に見ていただけるのか、僕も考えているところです。普段、そういうことはしないのですが、子供たちに学校で広めてもらうとか、お母さん友だちに宣伝してもらうとか、いろいろと…。寺島さんは、「下町のおばちゃんは任せておけ!」とおっしゃっていましたが(笑)。ぜひ、ご覧いただけたら、と思っています。

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