インタビュー
Vol.6 大悦 貞夫役・大友 康平さん
まずは今回の現場の印象からお願いします。
建設会社の中と工事現場のシーンがほとんどですから、活気があるというか、元気な現場ですね。ただ、誠治(二宮和也)くんだけは、問題を抱えた家庭と、僕らの元気な現場をつなぐ存在ですから、そのコントラストは面白いですね。
クランクインしたときはまだ猛暑の中で…。
そうですよ! 猛暑のオープンセットで始まって、「これ、いつまで続くんだろう…」って思っていたら、今度は一気に寒くなりまして(笑)。作業着って安全上の理由から厚手だったりするので、これから冬に向けては多少なりともありがたいですね(笑)。
大悦貞夫というキャラクターを演じるにあたって考えたことは?
原作の大悦さんはもう少し下町の親父さんみたいなところがあるんですけど、ドラマの中では、下町のべらんめぇな感じではなく、もう少しランクが上…というと変ですけど、違うランクというようなイメージかもしれません。といってもガチガチのエリートっぽくはなく…。ただ、たくさん従業員を抱えていて、そこにはいろんな人がいて、それぞれが何かしらの問題を抱えていたりするものなので、そういうものをさりげなく受け止めて、ホントはわかっているんだけど知らないフリをしたりしながら、上手くフォローしていくような…まあ、男からしたら、かなり理想的な人物像ですよね。
かなりカッコ良い上司だと思います。
カッコ良くはないですけど(笑)、まあ慕われるっていうことは凄く大事ですよね。
誠治役の二宮さんと共演されてみて、彼の印象は?
二宮くんは憧れですから。クリント・イーストウッドの作品にも出演した男ですからね。何気に二宮くんが出演している作品をたくさん見ているんですけど、ホントにお芝居がナチュラルだな、と思ってたんです。凄いですよ。俺なんか不器用で、「あ、いまセリフ言わなきゃ!」っていうタイプなんですけど、彼は、前室で話しているような感じのまま、自然に入ってくるんですよ。才能ある人なのは間違いない!歌なら負けねえんだけどな(笑)。
大友さんはずっと日本の音楽シーンを引っ張ってこられたミュージシャンのおひとりですけど、役者の仕事をされるときは、表現者として意識の違いのようなものを感じながら演じられているのでしょうか?
音楽はホームで、お芝居はアウェー、という感じです(笑)。アウェーの厳しい洗礼を受けながら、その荒波にぶつかっていって…。まあ、表現すること自体はそれほど違いはないと思うんですね。どうやったら自然に表現できるか。いかにも「お芝居、やってます!」みたいな感じじゃなくて、スーッと入っていけるかだと思うんです。それが、自分自身の芝居のテーマですね。まだまだ、到達できていないですけど、そういう風にできるように頑張っているつもりです。
難しさの質は違っても、表現することによって得られる満足感、
喜びという部分は変わらない?
まあ、歌の場合は、自分で歌詞を作って言いたいことをいえるわけですけど、芝居の場合は、本があって、演出があって、周りの共演者とのキャッチボールもあるわけじゃないですか。そういう意味でいうと、コンサートツアーのステージに似ている感じはあると思います。ちょっとした場面場面で、いろんな人に影響を与えるんだろうな、という部分ではやりがいを感じますし、責任も感じています。
ジャムセッション的な、という表現は当たっていますか?
ああ、なるほど。そうですね。ブルースメンもいるし、ロックンローラーもいるし、ジャズピアニストもいるのかな?(笑)。特に今回の現場は、武家と大悦土木で全然違う色があるので、ジャムセッション的な感じはあるでしょうね。
最初に台本を読んだときの印象はいかがでしたか?
最初に、事務所から「原作を読んでくれ」と言われて読んだんですけど、ひと晩で読み終えました。特に、誠治がどんどん再生していくというか、目覚めていくところが良かったですね。いろんな登場人物たちが影響を与えながら、人生をやり直すためのスタートラインに立つわけですから。実際に、フリーターをしている若い人とか、家庭の問題で悩んでいる人には、何かしら当てはまる部分がある作品だと思うんです。だから、身につまされる部分もあるんですけど…。再生、という言葉はちょっと大げさ過ぎるかもしれないけど、活力を与えるっていうのは大事なことなんだな、と。どんなきっかけでも…それこそ、大悦に怒鳴られたことだって、最初は「もう辞めてやる!」ってなっていたのが、「どうして怒られたんだろう?」って変化してきて。みんながそうやって分かり合えれば、随分、いろんな問題も解決するんでしょうけどね(笑)。人間生活の営み、リレーションシップを考えると、ホントに相手を慮る、相手の気持ちを理解しようとする、というのはとっても大事なことだな、って。口で言うのは簡単ですけど、これは一番難しいことですからね。
いくつになっても新しいスタートを切ることができる、というのも、なかなか気づけなかったり、わかっていても思うように出来なかったりします。
そうですね。人のせいにする、保身に走る、「俺はこんなにやってるのに…」って言い出す…。日々、自分を見つめ直すことが、明日からのスタートにつながるんだと思うんです。
いまどきの若者が、という言い方は良くないと思いますが、就職事情などを考えると同情の余地もあると思います。大友さんから見て、いまの日本、いまどきの若い世代はどういうイメージですか?
結局、「いまどきの若者は…」というオジさんたちが、いまどきの若者のスタンスを作ってしまったわけですよね、いろんな部分で。昔は「会社の社長になってやる!」っていうヤツがいれば、「負けられねぇ!」って思うヤツもいたし、それを応援する空気もあったけど、いまは「バカじゃね?」「社長になんかなれるわけねぇじゃねえか!」っていうのが普通ですよ。『夢』だって、いまや『夢』っていうカテゴリーとして存在するだけで、「あれは夢だから…」みたいに割り切って、ドライで…。自分の力量を知る、っていうのも大事なことでしょうけど、「あまりにも自分自身のことを過小評価して生きてねぇか?」という感じはします。若いうちって、失敗することが財産だと思うんです。僕らはもう失敗できませんから(笑)。恋愛なんかの失敗だって、たくさん積んだほうが良いんですよ。仕事に関しても、失敗の数の多さの分だけ、デカイこと、やれるかもしれないんですよ。そういう部分では、ちょっと及び腰の人が多いかな、という感じはしますよね。だから、こういうドラマだったり、映画だったり、音楽だったり、本だったり、というものが、そういう人たちをちょっと後押ししてあげられれば素敵だな、と思っているんですけどね。
最後に、ドラマを応援してくれている視聴者のみなさんに向けて、
メッセージをお願いします。
えー、嵐ファンのみなさん、HOUND DOGも聴いてください!(笑)。それはちょっと置いといて(笑)、このドラマは、多少なりともみんな身に覚えがあるようなお話なので、頑張る誠治くんを応援しながら、最後まで楽しんでもらえたらとても嬉しいです。そして関ジャニ∞のファンのみなさん、HOUND DOGも聴いてください!(笑)。

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