
| いつも怒っていましたが、実は不器用な誠一さんは、とても個性的かつ面白いキャラクターでした。 |
| さっきもスタジオのモニターを見ていたら、自分でも「怖い顔してんなぁ」と思いました(笑)。今回はよく怒ってましたね。 |
楽しかったです。二宮(和也)くんと一緒にお芝居をしている、ということがとにかく楽しかった。ちゃんと共演するのは初めてですね。とてもいい時間を過ごせたと思っています。
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| 竹中さんと二宮さんはプライベートでも仲が良い、とうかがっていましたが…。 |
| たまに、食事をしたり飲んだりしていて…。自分の芝居も見に来てもらったり…ニノのには行ってないのにね(笑)。あ、でも行った、行った。「シブヤから遠く離れて」だ。 |
| どんなきっかけでおふたりは仲良くなったんでしょうか? |
「何だったんだろう?」って、僕も不思議に思っていたんです。電話番号やメアドを交換したのは、いつの時だったのかな? 彼は覚えていると思いますけど、バラエティーか何かで一緒になったときかな? はっきり覚えてないんですよね。いつの間にかくっついているような感じがします(笑)。蜷川幸雄さんの映画でもちょこっとだけ共演させてもらったことはありますが、あれは共演というほどでもなかったので、こんな風にガッツリ芝居をさせてもらうのは本当に初めてですしね。 |
| では、実際に共演されてみての、二宮さんのお芝居の印象は? |
| 二宮くんの芝居における集中力は本当に凄いですし、見ていても心地良いんです。だから、自分もすんなり入っていける。演技って、役者同士の波長だと思うんです。向き合ったときに生まれてくる空気感。今回は、父と息子という関係で、ニノ(=誠治)とはとても苦しい関係ではありましたけど…。二宮くんは演技の振り幅も大きいし、豊かな芝居のセンスを持っているので、僕も非常に勉強になりました。 |
| 二宮さんのお芝居は、以前から非常に高い評価を得てきたわけですが、共演されてみて、それを肌で感じることができた、ということでしょうか。 |
| そうですね。より強く感じることができました。 |
| 誠治さんと誠一さんの関係は、お互いにあと半歩くらい踏み出せば良くなるのに、それが出来ないという、非常にもどかしくある、きわどい関係だったと思うのですが。 |
男同士の照れというのもあると思うんですけどね。さらにそこに、譲れないものというか、いままで作ってきてしまった家族の関係というものも大きく作用してしまって…。誰も言い出せなかったものをそのままにして、解放しないまま何年も経ってしまった、それが、ああいう緊張感を生んでしまったんでしょうね。でも、家族っていうのは大変だな、生活をしていくというのは大変だな、というのを、このドラマをやってみてより強く感じるようになりました(笑)。みんな仲良く、というのは、ある意味、とても大変なことだな、と思います。もしかしたら、いままでのホームドラマともまた違った印象がありますね。みんな仲良くやろう、っていうドラマしかないしね。そう簡単にみんな仲良くなれないというか、通じ合うか合わないか、ギリギリのところで、『絆』とかそういうのも越えたところで必死にやっている無様さがリアルで面白いと思います。 |
| そういう意味では、このドラマはうつ病や就職問題などの重い題材を扱っていますけど、でも見やすくて分かり易いドラマでもあったんじゃないかと思うのですが。 |
| そうですよね。 |
抱き合ってますからね(笑)。でも、現場も重かったらやっぱり大変だと思います。重い話だからこそ、笑いあって現場は進んでいった方がいいですね。だから、楽しかったですね。スタッフも明るく個性的な人が多かったし。怒鳴り声なんか一切聞こえなかった、いい現場だったと思います。
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| 怒鳴り声は、それこそ本番のときの誠一さんくらいで…。 |
| そう。私だけですから、怒鳴ってるのは(笑)。 |
| デフォルメされている部分はありますが、誠一さんは日本的なお父さん像だったような気もしますが…。 |
どうなんですかね? 僕はとにかく、二宮くんと、浅野さん、井川さんと向き合ってやっていくしかない、という気持ちだけでやってきたので…。日本のお父さん、というのはどうだかちょっとわからない部分もあるんですけど、まあ、頑固なようでいて、結局は弱々しい人でしたからね、誠一は。「会社で偉そうな顔ができないから俺たちに当たってるんだろ!」ってズバリ突かれちゃうシーンがありましたが、そこに答えが出ちゃってるような感じですよね。情けない父親だと思いますよ。でも、その情けなさが、僕とっては愛せる部分でもありました。無様さとか、本当はこうしたいけど出来ない感じ…苦悩している人間の方がやっぱり僕は好きです。今回は、みんな苦悩していますけどね(笑)。 |
| だからこそ、誠治に共感したり、寿美子さんに共感したり、亜矢子さんに共感したり、誠一さんに共感したり…と、いろいろな見方が出来るドラマですよね。 |
| そうですね。また、大悦土木チームも非常にいい役者さんたちが揃っているから、そっちはそっちでまた面白いんですよ。そのバランスは本当に素晴らしかったと思います。武家と大悦土木は、全然色が違うわけですから。いいドラマに参加させてもらったな、という感謝の気持ちでいっぱいです。 |
| 大悦土木チームとは一緒にならなかったわけですが…。 |
| 最後の10話でようやく…ね。でも、緊張しました。大友(康平)さんとも初共演なので。妙にリアルに緊張しました。ホントに、父親として会うような緊張がありました。嫉妬心とか、いろんな思いもでてきて…。大友さんとは同い年らしいんです。 |
| 誠治を軸にした、竹中さん演じる誠一と、大友さん演じる職長の対比も見事だったと思います。 |
| 両極端ですよね。だから、初めて誠治が働いているところに行くシーンは、なんとも言えない気持ちになりました。会社の中を見回したくなっちゃったし、どんな風に働いているのか知りたくなりました。不思議なものですね。役が自分の中に入ってきちゃったんでしょうね。長くやっていると、そういうこともありますからね。 |
| もし竹中さんが誠治のような若者に何かアドバイスをするとしたら、 |
僕たちの時代はもっと自由だったと思うんです。遊べたと思います。でも、そんなことを言っても仕方ないですよね、現実はすでにそうじゃないんだから。だから、無責任なことも言えない。自分が好きだと思うことを発見していく、といってもこれだけの情報社会になっていろんな情報が溢れてしまうと、逆に見つけづらくなってしまっているような気がします。だからといって、そこで黙りこくっていてもいけないとも思うんですよ。目の前に現れたらどう言うか…まあ自分も息子がいますからね。「慌てることはない。常にゼロからだと思ってりゃいいんだよ」ってことかな? 「俺もそう思って生きてるから」って。「生きてる、ってことが一番の奇跡なんだから…」というようなことは言いたいと思いますね。それに、就職することがすべてでもないですからね。人との出会いを大事にすればいいじゃないですか。そういう気楽な言い方の方が良い場合もあるかもしれないですね。押しつけることではないですからね。その分、自分自身の選択というものが大事になってくるわけですが…と、考えると本当に大変な時代なんですね…いま、深く胸にのしかかりましたよ(笑)。 |
| 最後に、視聴者のみなさんに向けてメッセージをお願いします。 |
| 私がこのドラマをやっていて強く感じたのは、家族の絆がどうとか、家族同士が手を握り合って「仲良くやっていこう!」という感じではなかった構造が好きでした。愛を売り出していくものではなく、もっと生々しいものだったという…。そんな中で、二宮くんという存在をまた強く認識することが出来て…。俳優としてのニノ、本当に素晴らしいと思います。だから私は、この作品を、視聴者のみなさん、ファンのみなさんに自慢したいです。「僕は、ニノとやっとひとつ、形のあるものを作ることができました」って。みなさんにも、最後まで楽しんでもらえたら嬉しいですね。 |


「何だったんだろう?」って、僕も不思議に思っていたんです。電話番号やメアドを交換したのは、いつの時だったのかな? 彼は覚えていると思いますけど、バラエティーか何かで一緒になったときかな? はっきり覚えてないんですよね。いつの間にかくっついているような感じがします(笑)。蜷川幸雄さんの映画でもちょこっとだけ共演させてもらったことはありますが、あれは共演というほどでもなかったので、こんな風にガッツリ芝居をさせてもらうのは本当に初めてですしね。
男同士の照れというのもあると思うんですけどね。さらにそこに、譲れないものというか、いままで作ってきてしまった家族の関係というものも大きく作用してしまって…。誰も言い出せなかったものをそのままにして、解放しないまま何年も経ってしまった、それが、ああいう緊張感を生んでしまったんでしょうね。でも、家族っていうのは大変だな、生活をしていくというのは大変だな、というのを、このドラマをやってみてより強く感じるようになりました(笑)。みんな仲良く、というのは、ある意味、とても大変なことだな、と思います。もしかしたら、いままでのホームドラマともまた違った印象がありますね。みんな仲良くやろう、っていうドラマしかないしね。そう簡単にみんな仲良くなれないというか、通じ合うか合わないか、ギリギリのところで、『絆』とかそういうのも越えたところで必死にやっている無様さがリアルで面白いと思います。
どうなんですかね? 僕はとにかく、二宮くんと、浅野さん、井川さんと向き合ってやっていくしかない、という気持ちだけでやってきたので…。日本のお父さん、というのはどうだかちょっとわからない部分もあるんですけど、まあ、頑固なようでいて、結局は弱々しい人でしたからね、誠一は。「会社で偉そうな顔ができないから俺たちに当たってるんだろ!」ってズバリ突かれちゃうシーンがありましたが、そこに答えが出ちゃってるような感じですよね。情けない父親だと思いますよ。でも、その情けなさが、僕とっては愛せる部分でもありました。無様さとか、本当はこうしたいけど出来ない感じ…苦悩している人間の方がやっぱり僕は好きです。今回は、みんな苦悩していますけどね(笑)。
僕たちの時代はもっと自由だったと思うんです。遊べたと思います。でも、そんなことを言っても仕方ないですよね、現実はすでにそうじゃないんだから。だから、無責任なことも言えない。自分が好きだと思うことを発見していく、といってもこれだけの情報社会になっていろんな情報が溢れてしまうと、逆に見つけづらくなってしまっているような気がします。だからといって、そこで黙りこくっていてもいけないとも思うんですよ。目の前に現れたらどう言うか…まあ自分も息子がいますからね。「慌てることはない。常にゼロからだと思ってりゃいいんだよ」ってことかな? 「俺もそう思って生きてるから」って。「生きてる、ってことが一番の奇跡なんだから…」というようなことは言いたいと思いますね。それに、就職することがすべてでもないですからね。人との出会いを大事にすればいいじゃないですか。そういう気楽な言い方の方が良い場合もあるかもしれないですね。押しつけることではないですからね。その分、自分自身の選択というものが大事になってくるわけですが…と、考えると本当に大変な時代なんですね…いま、深く胸にのしかかりましたよ(笑)。