佳典(小栗)は、恋人の歩美(加藤)を誘って自殺の名所として名高いとある森に踏み入った。が、その異様な雰囲気に怖気づいた佳典は、すぐに帰ろうと言い出す。すると突然、枯葉を踏みしめるような音が聞こえてきた。その足音は、確実にふたりのいる場所に近づいている。歩美が、恐る恐る音のする方向に懐中電灯を向けると、闇の奥に白い服を着た女性の姿が…。佳典と歩美は、慌ててその場から逃げ出した。
必死の思いで森の中を駆け抜けたふたりは、停めておいた車に飛び乗った。が、慌てているせいか、エンジンがかからない。パニック状態になる佳典。追いかけてきた女性は、車のすぐ後ろまで迫っていた。その瞬間、エンジンがかかった。これで逃げられる――そう思って前方に向き直ると、フロントガラスいっぱいに、無数の自殺者の顔が張りついていた…。
運転免許を取得して以来、毎日のようにドライブを楽しんでいた絵理(上野)は、その日も友人の景子(大村)と車で出かけていた。深夜2時、そろそろ帰宅することにしたふたりは、とある峠に差しかかった。すると、反対車線に自転車に乗った老婆(立花)のような姿が見えた。しかも、その人物は絵理たちに向けて手を振っていた。車を止め、近づいてくるその人物に声をかける絵理。しかし、そこにいたのは、老婆などではなく、小学生くらいの男の子(清水)だった。少年は、事故に遭って入院した父親のところに行くから、駅まで行きたい、と絵理たちに告げた。ふたりは、戸惑いながらもその男の子を乗せて駅へと向かった。
母親はどうしたのか、と絵理が男の子に話しかけると、先に行くよう言われたという。その不気味な雰囲気に、ぞっとする絵理たち。しばらくすると、男の子が突然ふたりに、どこに住んでいるのかと問いかけてきた。「旭川だけど…」
と答える絵理。すると男の子は、父親を見舞うのは後でもいいから、一緒について行きたい、と言い出す。絵理は、逃げ出したい衝動を抑えながら何とか駅にたどり着き、男の子を降ろすと車を急発進させた。
絵理たちが乗った車は、やがてとある交差点で止まった。信号待ちをしている間、景子は、あの男の子は絶対おかしい、とまくし立てた。すると、コンコンと車の窓を叩く音が…。恐る恐る振り返ると、そこにはあの男の子が立っていた…。
ある日、付き合っている彼女から霊がついていると言われた利也。 彼女の真美がおはらいまでしてくれたが状況は悪化するばかり。つ いに利也の命を脅かすほどに…
翔太郎(佐藤健)は恋人・夏海(高橋真唯)と2人の共通の趣味である釣りに出かけた。
その帰り道、夏海の運転する車の助手席に乗った翔太郎はフロントガラスの向こう、道の傍らに古ぼけた電話ボックスがあることに気がついた。その電話ボックスには、若い女がひとりで受話器を手にするわけでもなく、背を向け、ただボンヤリと立ちつくしている。明らかにこの世ならざる気を纏っており、翔太郎は思わずその女に見入ってしまう。そして、翔太郎の乗る車が電話ボックスを通過し、翔太郎が振り返るとす電話ボックスにすでに女の姿はなく・・・。
百貨店で働くまゆみ(綾瀬はるか)は、個人売り上げが好調で上司からも信頼され、順調に仕事をこなしていた。まゆみは、同期のスタッフ・可奈のことが気になっていた。可奈は売り上げのためには手段を選ばないところがあり、職場での評判があまりよくなく、しかも個人売り上げもイマイチの成績であった。
ある日、まゆみが探していた在庫表の青いファイルを後輩の美奈子が廃棄しようとしていた。まゆみが、美奈子が廃棄するのを止めようとすると美奈子は可奈から処分するように言われたとまゆみに告げた。可奈のまゆみに対する嫌がらせだったのである。そして可奈の嫌がらせはどんどんエスカレートしていき・・・。
取引先から車で帰社していた山辺夏美(石原さとみ)は、山道で迷い、荒れ果てた廃墟にたどり着いてしまう。 S銅山と呼ばれる閉山したこの一帯は心霊スポットとして有名だった。そこを訪れて以来、社内で不思議な現象が次々と起こり始める。上司も部下も体調不良を訴え、入院する者まで出てくる羽目に。 再びS銅山を訪れて怪奇現象に終止符を打とうとする夏美に、想像を絶する恐怖が襲いかかる…。