インタビュー

「病棟のぬいぐるみ」主演 松山紀子役・釈由美子インタビュー
このような怖い話というのはいかがですか。
自分も怖い経験が何度か過去にあったので、逆にそういう作品を見たり、携わるほうが苦手です。(作る方は)怖いツボを心得て作っていらっしゃるので、私はまんまといいお客さんになってしまいます。
今回のお話を読んでみていかがでしたか。
おどろおどろしい、というよりも、ジーンとくる、いろいろなことを考えさせられるテーマを持っていると思います。単純明快なホラーではなく、心を打つものがあるなと思いました。
紀子に共感する部分はありますか。
紀子は久保田さんというおばあちゃんとコミュニケーションをとって感情移入していたので、久保田さんが病気で苦しんでいる姿をずっと長い間は見ていられなかったのだと思います。私も(看護師だったら)同じ事をしただろうな、と思います。このぬいぐるみは不幸のぬいぐるみではなくて、助けてくれるというか、背中を押してくれるきっかけになるぬいぐるみなのではないかと思います。
怖い経験をしたことがあるということですが、どのようなことだったのでしょう。
いっぱいありすぎて(笑)。19歳くらいから霊感が出て、いろいろなものが見えるようになり、現場でも良くみますね。他局のドラマに出演していた時は、現場で倒れてしまったりしていました。そのため、今までは現場でご迷惑をおかけしちゃいけないと思っていて、こういうお話はお断りしていました。ですが、「危険なアネキ」でお世話になったスタッフの方だったことや、今回、脚本を読んで、このエピソードだったら大丈夫だと思って、お受けしました。ドラマに入る前に心積もりをして来たら今回は何も見ることもなかったので、私自身、成長した、というか、大分強くなったなと思いました。今まではやりながらでも「怖い怖い」「どうしよう…」と思っていたのが、それを超えて自分が今与えられた使命とか、この作品を通じて何を伝えたいのか、どう感じたのか、といったことを胸に持っておくと、別のものがはいってこないでバリアーのようなものがはれました。
この作品を通じてどのようなことが伝わればいいと思いますか。
病気と闘っている方もたくさんいると思います。与えられたこの命の中でどういうふうな生き方をするか、といったことを感じさせられる作品だと思います。
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