一也(高田)と有紀は、初めてのデートで夜景を見ようと閉鎖したホテルを訪れた。
入り口を開けて階段を上った一也たちは、やがてホテルに着いた。
目の前には見事な夜景が広がっていた。ロマンチックなムードになり、何かを期待する有紀。
しかし一也は、そんな有紀の気持ちに気づかず、彼女を呆れさせる。一也は、急に不機嫌になった有紀に戸惑いつつ、彼女のために飲み物を買いに行こうとした。が、一也が階段を下りようとすると、下のほうから黒い影がゆっくりと上ってくるのが見えた。一也は、警備の人間が上ってきたと思い、有紀と一緒に物陰に隠れるが…。
仕事の疲れと、失恋のショックが重なったせいで心の病を患った七海(加藤)は、長野県のとある病院で入院生活を送っていた。その病院には、友人の梨香(岩佐)が看護師として働いており、七海に入院を勧めたのも彼女だった。退院が近付いたある日、眠っていた七海は、小さな揺れに気づいて目を覚ます。地震でもあったのかと思う七海。ところが、あくる日の夜も同じことが起きた。慌ててベッドから降りた七海は、そこで初めてベッドだけが揺れていることに気づく。病気のせいで自分を信じられなくなっていた七海は、幻覚を見ていると思い、心を痛める。次の晩、七海がなかなか寝付けないでいると、またもやベッドが揺れ始めた。怖くなって逃げ出そうとする七海。だが、七海がドアノブに手をかけると、揺れが収まった。この話をしても信じてもらえない、と思った七海は、梨香に相談するが…。
2年前の夏、雪絵(ベッキー)は、恋人・泰明(忍成)の車で、評判のラーメン店に出かけた。
深夜ということもあって泰明は車を飛ばしていた。すると、横断歩道の信号が青から黄色に変わった。泰明は、そのまま突っ切ろうとアクセルを踏み込んだ。次の瞬間、黄色い傘を差し、赤いランドセルを背負った少女が飛び出した。悲鳴を上げる雪絵。ドスンという鈍い衝撃音が響いた。泰明は車を急停車させた。雪絵は、慌てて車を降りて辺りを見回した。が、そこには誰もいなかった。雪絵は、いま女の子を撥ねたよね、と泰明に確認した。しかし泰明は、小学生の姿を見ていないという。車を止めたのも、雪絵の悲鳴に驚いたからだというのだ。そのとき雪絵は、横断歩道の信号が押しボタン式であることに気づき…。
英治(野久保)が勤める不動産仲介会社で取り扱っている物件の中に、いわくつきの部屋があった。そのマンションの一室は、そこに住むと悪いことが起きる、と付近の住民の間でも有名だった。同僚の久美(大桑)は、その部屋で何が起こるのか知りたがり、管理会社の人間に聞いてほしい、と英治をたきつけた。しかし英治は、直感的に、その物件とはあまり関わらないほうがいい、と感じていた。そんなある日、部屋を探しにきた萩原(竹山)という男が、ファイルの中にあったその物件に目をつける。一緒に部屋を見に行くことになった英治は、部屋の周辺に異様な気配があることを感じていた。だが、賃貸料が安い部屋を探していた萩原に押し切られる形で、契約を交わしてしまう。 それから2ヵ月後、英治のもとに、例のマンションの管理会社に勤める倫子(松永)がやってきた。萩原が行方不明だというのだ。萩原は、入居してひと月もたたないうちに、幽霊が出るから退去したい、と申し出たが、手続きの書類を送ってもそれっきり連絡がないのだという。英治は、いてもたってもいられなくなり、マンションに向うが…。
木下優樹菜(木下・本人)は、幼なじみの宮本(山田)、中学校からの友人である高橋(山根)とともに、車で心霊スポットに出かけた。子どものころから何度も怖い体験をしている優樹菜は気乗りしなかったが、成り行きで嫌々付き合うことになったのだ。
3人を乗せた車は、トンネルを抜け、やがて民家ひとつない寂れた場所に着く。そこで高橋は、宮本に挑発されて先に車を降りた。すると宮本は、ふいにスライド式のドアを閉め、ゆっくりと車を走らせた。必死になって追いかけてくる高橋の姿を見て爆笑する優樹菜と宮本。すると、宮本の携帯電話が鳴った。高橋からだった。が、そのときふいに不気味な声がして…。