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第1シーズン #02

さがしもの
さがしもの
  • 脚本:三宅隆太
  • 出演:孝治 … 成宮寛貴
  • 洋一 … 平田竜也

サークルの合宿先で、深夜、車で買い出しに出かけた孝治(成宮)と洋一(平田)は、自販機の横でこちらに背を向けてしゃがみこんでいる若い女性を見つける。その女性は、何かを懸命に探しているようだった。孝治たちは、一緒に探しましょうか、と女性に声を掛けた。が、その女性がゆっくりと振り向いた途端、アクセルを思い切り踏み込み、逃げ出す孝治。驚いた洋一は、孝治に理由を尋ねた。「あの女、ヤバイ…」と言いながら、洋一の方を見た孝治は凍りついた。助手席の窓のへりに、さっきの女性がへばりついていたのだ。そして、その女性は、片目がえぐり取られたようになくなっていた。「一緒に…探してくれるって言ったじゃない…」。女性は、そう呟いた…。

見えない住人
見えない住人
  • 脚本:田村孝裕
  • 出演:由紀子 … 山口日記
  • 真美 … 野村恵里
  • 純一 … 大江聡
  • 信也 … 袴田裕幸

由紀子(山口)、真美(野村)、純一(大江)、信也(袴田)の4人は、テレビ番組でも紹介されたことがある有名な幽霊屋敷に出かけた。ビデオカメラでそこに出るという幽霊を撮影しようというのだ。4人は、大騒ぎしながら室内を探検し、無事すべての部屋の撮影を終えた。家を出てすぐ、撮影したVTRのチェックをしてみる由紀子たち。すると、「おじゃまします!」という真美の声に答えるかのように、「いらっしゃい」という聞き慣れない声が…。すると今度は、突然映像が乱れ、音声だけになってしまう。ビデオを直そうと懸命の信也。他の3人は押し黙っている。家を出たときの「おじゃましました!」という真美の声が流れた。するとその直後、「帰るな!」という怒声が…。

最期の声
最後の声
  • 脚本:田村孝裕
  • 出演:愛子 … 深田燁(あき)子
  • 美奈代 … 田中千絵

愛子(深田)は、酒に酔った挙げ句、一緒にいた美奈代(田中)に「ホテルに泊まろう」とワガママを言う。美奈代は、仕方なしに愛子を連れてとあるビジネスホテルに入った。ふたりはツインの部屋を取りそこで眠りについたが、突然、愛子が怯えた様子で美奈代を起こした。「上、見て…天井」と言う愛子。が、美奈代が天井を見ても、そこには何もなかった。すると突然、帰ると言いだし、部屋を出てしまう愛子。美奈代も慌ててその後を追った。
美奈代の家に着き、落ち着きを取り戻した愛子は、自分が見たことを話し始めた。女性のうめき声で目を覚ますと、天井から逆さに女の顔が出てきた、というのだ。そしてその首には、締められたような跡がはっきりと残っていた。
あくる日、愛子は用事があって昨夜泊まったビジネスホテルの近くを通った。すると、ホテルの前には警察がおり、野次馬が集まっていた。女性が絞殺されたらしい。しかもそれは、愛子たちが泊まった部屋の真上の部屋で起きたのだという…。

赤い服の女
赤い服の女
  • 脚本:田村孝裕
  • 出演:藤原信一 … 富岡涼
  • 西本利夫 … 石川眞吾
  • 赤い服の女 … 雅子

小学校4年生の信一(富岡)と利夫(石川)は、学校の帰りに、住人が自殺したという廃屋を探検しに行った。居間にある焼け跡は、ノイローゼになった女性が火をつけた跡らしい。するとその時、焦げ臭いニオイとともに、赤い服を着た女性(雅子)が現れた。慌ててその場から逃げ出す信一たち。口にこそしなかったが、ふたりにはその女性の正体がわかっていた。
あくる日の放課後、最初の事件が起きた。利夫が、教室にかけてあった雑巾に火をつけたのだ。教師の連絡で迎えに来た母親とともに学校から出てきた利夫は、待っていた信一に「赤い服の女が火をつける、って言うんだ」と言うと、泣き出してしまう。
それからしばらく後、祖母の家に寄った信一は、そこで赤い服の女を目撃する。するとその夜、家で夕食をとっていた信一たちのもとに、祖母の家が火事になった、という知らせが入った。幸い、火事はぼや程度で済んだが、信一は、今度は自分の番だ、と確信していた。
1年後、部屋で試験勉強をしていた信一は、焦げ臭いニオイに気づき、慌てて両親を起こした。すでにリビングは火の海だった。駆けつけた消防隊による消火作業が続くなか、信一は野次馬の中に赤い服の女の姿を見つけた。野次馬をかき分け、女を追う信一。しかし女はすでに消えていた。その時、信一は気づいた。人の不幸を喜んでいるかのような、野次馬たちの好奇の目に。そして、1年前のあの時、自分も彼らと同じ事をしていたことに…。

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