「古畑任三郎」出演の感想を聞かせてください。 僕も毎回とても面白く拝見していた作品でしたが、まさか自分が犯人役で出演するとは思ってもみませんでした。「古畑任三郎」は、息子の市川染五郎と娘の松たか子も以前に出演していますし、父親の僕も負けてはいられないなと思っています(笑)。 「古畑任三郎」のイメージは? 追い詰められる犯人には犯人の、追い詰めていく方には追い詰めていく方のそれぞれの“人間”がちゃんと描かれている。いわゆる単なる刑事ものではなく、まさしくこれは“人間ドラマ”だと思います。 今回の役どころは? 某国の日本大使館大使です。大使や外交官の世界は、僕はよく分からないのですが、日本の代表として世界を相手に働かなくてはいけない大変な仕事ですよね。今回はそういう人間が罪を犯してしまうわけです。ですからそこに人生の奥深いものを感じてとても考えさせられました。 犯人役についてはどう思われますか? 歌舞伎ではありますけど、テレビドラマでは初めてですね。僕は役に関しては、“演じる”や“扮する”のではなくてその人物を“生きる”様にしています。言葉もセリフを言うのではなく、その人物が言ったであろう言葉を“しゃべる”。今回は犯人役ということですが、人間って誰でも心の奥に少しは“悪の華”への願望があると思うんですよ。それに、罪を犯すということは人間の弱さやもろさなど人間の本性がさらけ出てしまうことでもあって、人間の弱さ、儚(はかな)さなんかも出てきて、演じる方としては魅力を感じますね。 田村さんの初共演の感想は? まさに「古畑任三郎」が生きて、活躍なさってるなって感じました。ご自分のスタイルを確立してらっしゃる、そこがとても素晴らしいなと思います。今回の現場では田村さんも津川さんも僕とほぼ同年代の方なので、何も言わなくても分かり合える気がしました。とても楽しかったです。 三谷さんの印象は? 三谷さんとは「王様のレストラン」からのお付き合いなんですが、最初に会った時に印象に残っているのが、毛深いなってことでした(笑)。実は40年近く前、東宝へ入って菊田一夫先生(「君の名は」「放浪記」などの作者)と初めてお会いしたときも同じ印象を受けたんですよ。「天才=毛深い」とは言い切れないかもしれませんが(笑)、同じ空気を感じました。三谷さんは外見からとても面白くてやさしいイメージがあるかもしれませんが意外に厳しい方です。毎回、いろいろ難しいことを要求されます。役者には楽をさせてくれない方です(笑)。でも今回は、最初に本読みでお会いした時に「素晴らしいです。かっこいいです」って褒めてくださったんですよ。本心でしょうかね(笑)? では、最後にファンへ一言お願いします。 全身全力を尽くして“悪い人”を演じさせていただきました。僕といっしょに悪の世界に遊んで下さい。 |