■□□□ - 「古畑任三郎」が今回で遂にファイナルということですが…。
嬉しいですよ。やっぱり、少しは寂しいですけど、いまは本当に嬉しいですね。テレビドラマとしては、かなりしんどいドラマだったので。
■□□□ - では、いまはホッとしているという感じでしょうか?
毎回、( 終わる度に ) ホッとしてるんですけどね( 笑 )。この間のときも、これでお終いだと思っていたら、また始まっちゃったんで。
■□□□ - 今回、また制作したい、という話をお聞きになったときは?
何となく予感はしてました ( 笑 )。
■□□□ - では、今回も「ファイナル」と銘打っていますが、また作られる可能性もあるのでは?
( 同席したスタッフに ) そうなの?いや、もうないでしょう ( 笑 )。
 
■□□□ - 今回のファイナル 3 作品について、それぞれお話を伺いたいと思います。第 1 夜は、石坂浩二さん、藤原竜也さんとの共演ですが、おふたりの印象は?
石坂浩二さんとは、学生のころから…僕が成城学園の劣等生で、彼が慶應の優等生で、彼はちゃんと自分で劇団を主宰する演劇青年だったわけです。で、あるドラマで一緒になって、なんとなく気が合っちゃって。お互いの家を行き来したこともあるんですよ。何十年ぶり、という感じですね、彼とは。藤原竜也さんは、偶然彼がニューヨークを旅するドキュメンタリー番組を見ていたんです。そのあとBSを見ていたら、彼が「ハムレット」をやっていて…。彼に聞いたら、そのとき21歳だったそうです。 21 歳で「ハムレット」でしょう。凄いんだよね。「こんな若い人で、こんな凄い俳優さんが出てきたんだな」と思ったわけです。その彼も出てくれて…。この間、( 完成したものを ) 見てみたけど、なかなか緊迫したいいものになっていると思います。
■□□□ - 石坂さんと久しぶりに再会したとき、どんな言葉を交わされたんですか?
あんまり交わさなかった。「ああ…ああ…」って ( 笑 )。年寄りっぽいね ( 笑 )。
■□□□ - 第2夜は、なんとシアトル・マリナーズのイチロー選手がゲスト、ということで、これまた大きな話題になりましたが…。
僕も、最初に聞いたときはビックリしましたよ。彼は素晴らしいですよ、人間的にも。僕は、欠落した部分がいっぱいある人間ですけど、彼は完成された人間ですよ。それでいて、あくまでも純粋だし、ひとつのことに一生懸命だしね。なんといっても、本番のときの集中力はホントに凄かったですね。
■□□□ - イチローさんご自身が、このシリーズの大ファンだそうですが。
それは伺っていました。
■□□□ - 何かお話をされましたか?
いや、あんまり話さないですけど…。「イチローさんは活躍されたけど、チームは最下位だったんで、来季はせめてプレーオフに出られるくらいまで、チームを引っ張っていってくださいよ」っていうような話はしました ( 笑 )。
■□□□ - 田村さんは野球がお好きなんですよね。
野球に限らず、スポーツは好きですね。
■□□□ - メジャーリーグの試合も結構ご覧になるんですか?
見ていますね。
■□□□ - 演技者としてのイチロー選手はいかがでしたか?
凄いですよ。本人は「見るのが怖い」っておっしゃってましたけど、イチローさんがイチローさんを演じているわけだからね。そのままでいいといえば、そのままでいいんだけど、やっぱりセリフを覚えたり、カメラの前に立ったり、俳優を相手にしたら、絶対そのままではいられないんですよ。この芸能界は、素人も玄人もないからね。俳優なんて誰でも出来る仕事だし、むしろ素人さんの方が面白い場合もあるわけだから…。イチローさんは、堂々とやってましたよ。期待以上でしたね。
■□□□ - そして、3夜連続のラストを飾るのは松嶋菜々子さんですね。
とにかく、チャーミングだし華やかですよね。ファイナルを飾るにふさわしい女優さんでしたね。女優さんは少なかったんですよね、犯人側のゲストとしては。でも、まだ撮影は残ってるんですけどね ( 笑 )。
■□□□ - 松嶋さんが犯人、というのも意外な感じですね。
だからいいんですよ。しかも2役ですからね。撮影は大変だと思うけど、出来上がったものはきっといいと思います。彼女が 2 役を演じる、というだけでも面白いと思いますからね。どう演じ分けているのか、注目してほしいですね。
■□□□ - 古畑任三郎さんが心を魅かれてしまう女性なんですよね。
なんとなくね ( 笑 )。でも、すぐ事件が起きますからね。事件が起きてしまえば、すぐいつもの古畑になってしまいますからね。
 
■□□□ - この 11 年半、ふり返ってみていかがでしたか?
毎回、歌舞伎の世界の方、バラエティーの世界の方、宝塚出身の方…いろんなジャンルの一流の方が出てくれたでしょ。僕は、幸せでしたね。だって、普段会えない方ばかりじゃないですか。例えば、明石家さんまさんにしてもイチローさんにしても、普段は会えないでしょう。そういう方たちと相対してやれたんですから。そういった意味では、終わるのは寂しいですけど…。
■□□□ - 三谷幸喜さんも「もう出し尽くした」とおっしゃっていたようです。
一時期ね、「田村さんが続けるんだったら、湯水のようにアイデアが出てきます」って言ってたんだけど、もう枯れたみたいね ( 笑 )。
■□□□ - 「古畑」ファンの方々も、今回でファイナルと聞いて残念がっていますよ。
たくさんのファンの方に応援していただいて、嬉しかったですよ。まあ、これからはモノマネでも見て、ときどき僕を思い出してもらって ( 笑 )。
■□□□ - それだけ、古畑任三郎は個性が強いキャラクターだということですよね。
そうですね。でも、ときどき思うんですよ。「僕以外の人が古畑を演じたらどうなるんだろう?」ってね。僕はこういう役作りをしたけど、ほかの人がやったら、違うものが出来たわけでしょ。三谷幸喜さんも、最初はヨレヨレの背広にネクタイをして、眼鏡をかけていて…っていうイメージだったわけですよ。そういうのも見てみたいですね。今度「古畑」をやるときは、そうしたらいいんじゃないですか?
■□□□ - いや、それは…。やはり「古畑」の存在は大きいですよ。
パート 1 は、結構夢中だったし、パート 2 は自分なりに円熟した古畑だったな、という気持ちもあるし、パート3は大分疲れてきているな、と思いますよ ( 笑 )。“古畑疲れ”が出てますね ( 笑 )。パート 2 くらいまでは自信満々にやってきたんですけど、 3 になると「いいのかな、このままで」っていうのも出てきたんですよ。やる度に、昔のものを見るわけですけど、違ったことをやっているんじゃないか、とか。そういうことで疲れちゃうんです。だったら、やらない方がいいな、と。撮影も、舞台と違って、2、3 回程度の立ち稽古があってあとは本番なので、しんどいですよ。SMAP の回なんて、お正月スペシャルだったんで、みなさん忙しいでしょ。だから、打ち合わせもそこそこに、それぞれ仕事場に散っていったわけですよ。残った僕は、スタッフを相手に「君は木村くんの役、君は中居くんの役…」っていう風にして稽古して、あとは本番当時ですよ。あれはしんどかった。謎解きも長かったんですよね。20 分くらいあったんじゃないかな?いろいろありましたね ( 笑 )。
■□□□ - 最後に、放送を楽しみにしているファンの方々にメッセージをお願いできますか?
11 年間やってきたわけですけど、いよいよ終わりということで、スタッフも我々も目一杯残った力を振り絞って作りました。お正月の 3 日、4 日、5 日、是非ご覧になってください。そして、DVD もときどきご覧になってください。フジテレビです ( 笑 )。
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