番組・イベント最新情報「とれたてフジテレビ」
2011年7月10日(日)放送
ザ・ノンフィクション『となりの難民たち』
更新日:2011/07/10

ラーメン店で働いて16年。難民認定者マウニーさん。隠し味は愛嬌、細かい気配りもマウニーさんの売り。
ザ・ノンフィクション
『となりの難民たち』
人は何のために生きるのか?
この、人としての根源的な問いを
日々突き付けられながら生きている人々がいます。
この同じ日本の空の下―――。
自分のため、家族のため、困っている人々のため…。
2011年7月10日(日) 14時~14時55分放送
日本は今年「難民条約」締結30周年/「難民」と呼ばれる彼らは驚くほど近くに居ました
今、世界には4,370万人もの人々が迫害のため住みなれた家から逃れ国内外での避難生活を余儀なくされています。この島国日本にも少しずつですが、そういった人々が逃げて来ています。日本はベトナム戦争に始まったインドシナ難民受け入れを機に「難民条約」に加盟し、難民保護を世界に宣言した難民受け入れ国です。しかし、国の制度、そして、私たち社会の受け入れ態勢が必ずしも十全とは言えないため、命からがら日本に逃げ延びながらも彼らはなかなか安住の生活を得られないでいます。ある日本人ボランティアの言葉です。「この難民って人たちは世の中で一番不幸なめぐり合わせの人たちのひとつ。自分の生まれた国を逃げないといけない。親兄弟と一生会えないかもしれない。しかも文無しで…。…(中略)…家族もてんでバラバラでこんな辛い一生なんてないでしょ。それで日本に来て難民として認めてもらえない、働いちゃいけない。」 そんな「難民」と呼ばれる人たちが日本に居て、彼らがどのように暮らしているかを知っている人はどれだけいるでしょうか?実は、私たちも取材を始めて驚いたほど、彼らは私たちの傍で、私たちの生活圏内で私たちと関わり合いながら暮らしていたのです。
ユーモア満載の優しい人々
こんなに重い人生を背負いながらも私たちの出会った人々の日常生活はユーモアに溢れていました。画面からもその可笑しさが伝わってくる事でしょう。そのたくましさはどこから来るのか。他に困っている人があれば自らの現実を一旦横に置いて助けに行ってしまいます。その優しさはどこから来るのか。私たちは取材をさせて頂きながら、「人の生き方」について深く考えさせられました。番組をご覧の方には、さり気なく繰り出される言葉にも耳を傾けて頂けたらと思います。
私たちが番組を作る上で念頭に置いたことは、まず彼らの生活を淡々と記録し、そのお人柄や空気感を可能な限り在りのまま視聴者の方々と共有することでした。そのことを通して視聴者の方々に彼らを少しでも身近に感じていただければと思ったのです。彼らの生き方自身が日本の難民問題について考えるきっかけになるでしょうし、又、自分の生き方について思い悩んでいる方がいらしたらその方に立ち止まって考えて頂くきっかけにもなるかもしれない、そう思った次第です。この混迷の2011年、日本において…。
番組内容
マウニーさん夫婦の話
最近、飲食店の厨房に外国の方、多くありませんか?「いらっしゃいマース!」。東京下町の人気ラーメン店。屈託のない笑顔と威勢の良い挨拶で出迎えてくれるのはここの厨房で働くミョウ カイ シンさん(通称マウニー/44歳)。彼は、ミャンマー(ビルマ)から来た難民です。彼の笑顔の裏には、想像を絶する葛藤がありました。自分の祖国の民族のために生きるべきか、妻との家庭生活のために生きるべきか、それとも日本で困っている難民申請者たちのボランティア活動のために生きるべきか。来日して16年。今まではその3つをなんとかやって来たのですが、祖国から伝わってくる自分の民族の窮状に居ても立ってもいられず、民族のために生きる決断をしたのです。マウニーさんと妻は、ミャンマー(ビルマ)の少数民族、カレンの人々です。ミャンマー軍とカレン民族解放軍との間では今世界で一番長い戦争、62年もの間内戦が続いていました。マウニーさんは戦争に行く決断をしたのです。それは、死ぬ覚悟であり、妻との別れをも意味する決断でした。妻は、夫の行動に大反対。二人の将来は数奇な運命をたどることになります。

日本大好き。でも私も自分の国で平和に暮らしていたい―
マウニーさん夫婦の別れ

1949年1月に始まった世界で一番長い戦争。62年つづくカレン民族解放軍とミャンマー軍の戦い。撮影・カレン民族解放軍
難民申請者たちの生活

難民申請者イラスト/強制送還を待つ麻薬や窃盗などで捕まった外国人や不法滞在者とともに収容。イラストは収容された部屋の見取り図。画面右側にトイレと洗面台。上には私物を入れる棚と左には自動制御がかかった扉。朝7時に電気が点灯、9時に点呼、食事は弁当箱とパックの味噌汁(扉脇の配膳口から入れられる)。
「どうぞ私の命を守ってください。ささいな命かも知れませんが、私にとっては唯一の命です」
「難民」―――。自分の国では迫害の危険性があり、国外に脱出した人々。迫害される理由は、人種・宗教・国籍・政治思想や特定のグループに所属していることなどがあります。毎年1,000人以上が日本に助けを求めて難民申請をしています。一方、難民と認定されるのは年間40人程度です。難民申請の認定は法務省入国管理局が行っています。その審査が厳しすぎるとの声も上がっています。たくさんの人が難民認定をもらえず、「不法滞在者」と判断され、捕まってしまう実態があります。収容は、刑期を終えて強制送還を待つ、麻薬や窃盗などの罪を犯した外国人や不法滞在者と同じ部屋です。これは強制退去の準備で、通常は1週間から2カ月で強制退去させられます。しかし、難民申請者は長期収容される傾向にあります。3年以上収容されていた人もいます。収容期限の上限はなく、期限の事前通告もありません(法律上不要)。収容中に体調を崩して仮に解放される「仮放免」で出て来る人が後を絶ちません。不法滞在扱いなので働けず、生活は不安定のまま。そして、再度収容されるかも知れないという恐怖の中で暮らしています。番組ではそんな恐怖の中で共同生活を営む難民申請者たちの姿も記録しました。
フジテレビ ※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。

