FNSドキュメンタリー大賞

FNSドキュメンタリー大賞

2017.7.28更新

知りたい思い、揺れる気持ち、幸せを求めて

第26回FNSドキュメンタリー大賞 ノミネート作品
幸せのかたち 出生前診断の現場で

7月29日(土)27時20分~28時15分

2013年4月に始まった新型出生前診断。妊婦の血液で13、18、21トリソミー(ダウン症)という3種類の染色体異常が高い精度で分かる検査です。費用は約20万円。日本産科婦人科学会が認定した施設に限って実施できます。一方、「命の選別につながるのではないか」、導入にあたっては大きな議論を呼びました。

あれから4年。全国で約3万7千人が新型出生前診断を受け、染色体異常が確定した親の94%が新たな命を諦める「中絶」という道を選びました。

今、命の現場で何が起こっているのか-。広島大学病院で実施されている「遺伝カウンセリング」。出生前診断を希望する夫婦が受診するものです。カメラはこの現場に密着しました。

【出生前診断】そこには様々な思いが交錯します。
「出産自体が不安、だから安心がほしい」。不妊治療で授かった命に対し、出生前診断を受けるのは?「産みたい。でも育てる自信がない」という夫婦の葛藤―。「お腹にいる子はダウン症」下した決断―。9割が1年、生きられないと言われる18トリソミーの娘と時を重ねる夫婦の思い―。

高齢出産が増える中、検査を希望する夫婦の“知りたい気持ち”、出産を迎える夫婦と向き合う医療従事者の“知らせたい気持ち”、障害のある子どもを持つ親の“知ってほしい気持ち”。揺れる思いの先にある、それぞれの「幸せのかたち…」。

コメント

ディレクター・船田興起(テレビ新広島)

「いつかは作りたいと思っていたテーマで、覚悟を持って番組に臨んだのですが、いざ撮影が始まる前の晩は“誰も取材を受けてくれないんじゃないか”、“そんなデリケートな場面を撮らせてもらえるはずがない”と不安が拭えず、一睡もできませんでした。出生前診断の様子を取材させていただいたご夫婦の思いに共感を覚え、障害のある子どもを育てるご両親に思いを寄せます。そこに答えはありません。広島大学病院・遺伝子診療部の皆さんの協力なくして、成立しなかった番組です。また、番組の趣旨を理解し協力していただいたご夫婦、ご家族には感謝の言葉もありません。番組スタッフの熱が見ている人に届くとうれしいです」

番組情報

タイトル
第26回FNSドキュメンタリー大賞 ノミネート作品
『幸せのかたち 出生前診断の現場で』 (制作:テレビ新広島)
放送日時
7月29日(土)27時20分~28時15分
スタッフ
プロデューサー
横川慶治
ディレクター
船田興起
構成
平和紘
ナレーション
篠原ともえ
撮影
山本龍
編集
渡辺椋介
EED
柳谷基司
MA
瀬島敬史

※掲載情報は発行時のものです。放送日時や出演者等変更になる場合がありますので当日の番組表でご確認ください。