フジテレビ系スーパー時代劇「大奥」シリーズの舞台化第二弾として、さる5月31日(火)、舞台「大奥 第一章」の製作発表を都内で行いました。和宮降嫁をモチーフに幕末期の大奥を描いて大好評だった前作、舞台版「大奥」から遡ること200年。まだ組織化される前の大奥黎明期を描く本作「大奥 第一章」は、乳母対実母の激しい女の戦いを軸に、親子の情愛や家族の絆を描く新作舞台です。
司会進行はフジテレビの笠井アナウンサー。製作発表の冒頭、舞台の短いシーンを再現する演出がありました。客席正面のステージ奥のカーテンが両側に開き、新緑の中庭から中臈たちを従えた春日局がさっそうと登場、ステージへとまっすぐ向かってきます。続いて、ステージ下手側から同じく中臈たちを従えた家光の実母、江与が登場してステージ上で春日局とすれ違うというシーンです。二人が対峙し、緊張感が高まったところで微笑とともにうやうやしく頭を下げる春日局。つんとして通り過ぎる江与。この短いシーンの中にも二人の対決と関係性を表現し、ご来場いただいた皆さま方からのどよめきと共に、舞台への期待感の高まりを感じました。
ご挨拶
脚本・浅野妙子コメント
2003年から大奥シリーズが始まって8年になるかと思うと夢のようです。中でも思い入れの深い作品が舞台になるということで、大変うれしく思っております。先ほどの松下さんの登場の場面でも「春日局が戻ってきた!」という感じで、ぞーっと鳥肌が立つような感激を味わいました。木村多江さんも本当に美しく、自分で書いたにも関わらず、これからこの作品が舞台上に繰り広げられるのがすごい楽しみで、一観客になったような気持ちでわくわくしています。
演出・林徹コメント
「大奥 第一章」は僕も、プロデューサーの保原もそして浅野妙子さんも、一番描きたかった普遍的なテーマである「親子愛」を扱っています。その親子愛の一本の筋の中で二人の女性がバトルをする。一番私たちがやりたかった世界をライブでできるということで、テレビシリーズよりも少し親子の関係などを深く、濃く脚本付け足しています。前シリーズではできなかった演出や効果を今回試すつもりなので、また新しい大奥の舞台が観られるはずです。ぜひご覧頂きたいと思います。
松下由樹コメント今回初めての明治座出演となります。時代劇の舞台というのも初めてです。2004年に、素晴らしいスタッフやキャストの皆さんで夢のようなドラマを演じさせて頂きました。それを今年、舞台上で演じさせて頂くことに感激しています。大奥という世界は、夢のようなきらびやかな世界と、裏には懸命に一つの人生を生き抜く女たちの世界があります。今回は劇場で、観客の皆様と一緒に大奥を作りたいと思っています。
木村多江コメント大奥は非常に思い入れのある作品で、ドラマと映画でいろいろな役を演じさせて頂きました。今回は本当に尊敬する松下さんや近藤さんという先輩方もいらして、さらに素晴らしい共演者の皆様に囲まれて心強いです。皆様に楽しんでいただけるように、私なりの江与を体当たりで務めたいと思います。楽しく、そして切なく、泣いて笑ってという舞台を皆様にお届けできればと思っております。応援宜しくお願いいたします。
原田龍二コメント2003年のテレビシリーズが始まった当初、一人の薩摩藩士として出演させて頂きましたが、今回の舞台では高貴な格好で舞台に立たせて頂くこととなりました。役柄としては高貴で誠実さも兼ね備えた中に、ユーモラスなニュアンスを漂わせていますが、そのあたりは林監督のご指導のもと、お客様に喜んでいただけるよう作り上げていきたいと思っています。木村さん演じる江与の尻に敷かれながら頑張っていきます。
田中幸太朗コメント今回大奥という座組に参加できたことを大変感謝しております。大奥といえば「女の戦い」だと思うのですが、女性同士の戦いを普段あまり見ることがないので、そういった所も楽しみながら演じたいです。一生懸命頑張りたいと思っておりますので、皆様どうぞ応援よろしくお願いいたします。
山口香緖里コメント大奥スリーアミーゴスの吉野として、ずっと大奥という作品に出演させていただいています。作品の中での役割はちゃんと分かっているつもりですが、新しい作品に入る度に、進化した大奥スリーアミーゴスを見ていただこうと一生懸命取り組んでまいりました。私自身本当に楽しみにしております。スリーアミーゴスを代表しまして、本日はわざわざ足を運んで頂きまして「ありがたや、ありがたや」。どうぞよろしくお願いします。
近藤正臣コメント徳川家康、大御所様…いいですねぇ。トップです。台本を拝見し、男としては僕の息子である秀忠君を「気の毒になぁ」「つらかったろうなぁ」という思いが強くいたしました。親子の愛と女の戦いというのは、どちらも強烈な力があると思っています。その狭間に立つ男でなくてよかった。鶴の一声でなんとか治めていける立場の役を頂きました。一言だけでおさめます。よろしく。
質疑応答
Q 先ほどの冒頭のバトル、大変迫力がありましたけれども、お二人(松下、木村)のお互いの印象は?
[松下]木村さんとは何度かドラマでご一緒させて頂き、ドラマ版の「大奥 第一章」では正室・孝子役だった木村さんとのバトルを演じました。普段の多江ちゃんは、本当におだやかでのんびりゆったりして、しゃべり方や表情も、なんとなくつられる雰囲気を醸し出しているのですが、役に入ると途端に変わったりします。その七変化を楽しみつつ、一緒にお芝居をするのを楽しみにしています。
[木村]由樹さんこそ、とにかくお芝居に入ると人が変わってしまいます。ドラマの現場でも役に入っていてあまりお話できなかったのですが、お芝居が終わると急に素に戻られるので、どれが本当だと信じていいのか分からなかったです(笑)。お芝居に対する情熱が溢れている方で、どんな玉を投げても受け取ってくださいます。私も由樹さんの投げる玉をとれるよう、必死にしがみついていきたいと、毎回そういう思いで演じさせて頂いています。舞台はドラマや映画とも違う魅力がありますので、それも楽しみです。
Q 大奥の魅力を一言で言うと
[木村]「女の戦い」が魅力のひとつだと思いますが、実はその裏に隠された、それぞれの女性の悲しみにも共感できるのではないかと思います。また、女性ならではの陰険さなど、自分の中にもある陰の部分を膨らませて、そこを皆さんにも楽しんで頂けたら。いじわるな部分と悲しい部分、異なる魅力を楽しんでいただけると思います。
[松下]春日局への一般的なイメージは「怖い」「女帝」「ひどい」といったマイナスの印象が強いと思います。でも、“ふく”の時代をお見せすることで、彼女がどのように春日局という名前になり、そしてどのように生き抜いたのかという点を知ってもらうと印象も異なるかもしれません。時代に翻弄されながら、いろいろな思いの中で生きた女性たちの生き様が作品の一番の魅力だと思います。皆様にもぜひ私たちと一緒に「大奥」の世界をお楽しみいただけたらと思います。