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2018年度 番組との連動トピックス

第2弾を放送!『環境クライシス~凍てつく大地の環境難民~』

[2018年7月13日更新分]

第2弾を放送!『環境クライシス~凍てつく大地の環境難民~』

●放送日:2018年5月26日(土)15:30~16:30

昨年(2017年)8月に放送した『環境クライシス』の第2弾を放送しました。
今回取材したのは “世界最悪の大気汚染”にさらされているモンゴル。

この写真はモンゴルの首都ウランバートルです。街全体が真っ白く覆われています。

なぜこれほどまでに大気汚染が深刻になってしまったのか。それは、モンゴル独特の異常気象“ゾド”の影響です。

かつては約12年に1度しか発生しなかったゾドが、エルニーニョ現象により最近は数年おきに起きるようになっています。牧草が枯れ大量の家畜が衰弱死・・・

生活の糧を失われ、もう草原に住めなくなった遊牧民たちが、いわゆる“環境難民”となって大量にウランバートルの都市部に流れ込んできたのです。
そこで新たな問題が発生。それが冒頭の写真のようなひどい大気汚染です。

移動式テント=ゲルが立ち並んだ地区の人口が急増し、その数は約20万世帯。
各世帯が石炭を燃やした際に出るスモッグが、山に囲まれた地形の影響で、大気汚染を引き起こしているのです。



また、今回はモンゴルの辺境で伝統的な暮らしを続ける
ツァータン族の生活にもカメラが入りました。
彼らも気候変動の影響でその生活が脅かされています。

トナカイを放牧して育て、肉や毛皮を売って生計を立てているのですが、気候変動でトナカイの主食となるコケの生育が年々悪くなっているといいます。このままだとトナカイとの放牧生活も終わるかもしれない…

そんな中、生きるパワーを与えているのが、遊牧民の子どもたちの愛らしくもたくましい姿でした。

『環境クライシス』第2弾では、このように日本ではあまりなじみのない遊牧民の生活に密着し、現状を伝えることで、環境問題について考える機会を提供しました。

企画・プロデュース 大塚隆広より

この番組では、地球温暖化による気候変動のために、祖先から受け継いできた土地から離れなくてはならなくなった人たちを“環境難民”と呼んでいます。

今回、モンゴルで大草原を季節ごとに移動しながら暮らす遊牧民たちが、地球温暖化の影響で“ゾド”が頻繁に起こるようになったことで、遊牧民の生活の糧である家畜を失い、暮らしたくもない都市部で“環境難民”として生きていかなくてはならない人たちを都心部で取材しました。その人たちを取材しながら、一方で、都市部に出て行かず、遊牧には厳しい環境の中、踏ん張って遊牧の生活を暮らしている人たちも取材しました。

さらにモンゴルの最北部には、新しいものをほとんど取り入れずに、昔ながらの生活をしているツァータン族という民族と出会うことができました。その人たちが、自分たちがいまできることを一生懸命しながら暮らしているところを見ることで、地球規模の環境の変化について、視聴者の皆さんが個々の責任を感じてもらいたいと思っています。

また環境が厳しくなった中で、家族はどうあるべきなのか、コミュニティ・地域の中のすべての生き物と、どうやって共生していけばいいのか、を感じてもらえたらと思っています。

文:大塚隆広(フジテレビ 報道局)

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