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2014年度 社会貢献トピックス

7月10日 東京都福生市「多文化子ども・若者日本語教室」で出前授業『あなせん』を実施

[2014年7月31日更新分]

【2014年7月10日】【今回の先生:西山喜久恵アナ・奥寺健アナ】【NPO法人青少年自立援助センター】【スピーチ・インタビュー講座】

あなせん日記

7月10日、アナウンサーによる言葉の出前授業『あなせん』で、東京都福生市のある日本語教室に伺いしました。教室を運営しているのは、NPO法人青少年自立援助センター。
ここには外国から日本に来た6歳から18歳までの子どもたちが通っています。
彼らは家庭の事情など色々な原因で学校に行けなかったり、日本の学校になじめず不登校となり、この教室で日本語や就学面でのサポートを受けながら勉強しています。

今回、「こどもたちに、日本語の美しさや楽しさ、自らを伝える力を知ってほしい」と、『あなせん』プロジェクトに応募してくれました。


入口に「ようこそ!」のメッセージ
あなせん』としては、はじめての外国人向け授業。
ベテランの奥寺健アナウンサーと西山喜久恵アナウンサーで授業を行いました。
教室にはフィリピンや中国、タイ、イタリアなどを母国とする21人の生徒が集まりました。
彼らの肌の色、年齢、日本語能力もバラバラです。


授業風景
奥寺・西山両“先生”は、体や口を大きく使い、基本的な日本語の発声練習からはじめ徐々に難易度をあげていきました。生徒のうちに何人かは、最初は「アナウンサー」という職業の意味がよくわからない人もいましたが、そのうち、プロの言葉の先生だということをよく理解し、真剣に先生の指示に従い、みんなと一緒に大きな声で練習していました。

「日本にも早口言葉があるんだ」と驚く生徒もいましたが、みな真剣に一音一音を発していました。「誰か前に出てやってみて!」という先生の声掛けに、恥ずかしそうに仲間に押され前に出てきた生徒や、自ら勇敢に進んで手をあげてくれた生徒など、4、5人がみんなの前で立派に早口言葉を披露。その都度、教室は笑いと拍手に包まれました。

1時間半の授業で、日本語の楽しさが伝わったでしょうか。
授業が終わると生徒たちの表情はみな生き生きとして輝いていました。

フジテレビ 西山喜久恵アナウンサーのリポート


熱心に発声、滑舌を教える西山アナウンサー
あなせん』始まって以来の
外国人の子ども達に向けての授業。
正直上手くいくかどうか不安でした。事前の打合せで、タイ、フィリピン、中国など様々な国の子ども達がいること、年齢も様々。日本語の能力も差がある。と、なかなかハードな内容。

しかし、教室の責任者の方に「自分は出来るんだ!日本語が上手くなりたい!」と思うきっかけを作って欲しいと言われ、ひらめきました。
「そうか、何かきっかけを作ってあげればいいんだ!」

授業で一番盛り上がったのは、早口言葉。
「瓜売りが 瓜売りに来て 瓜売り残し 売り売り帰る 瓜売りの声」
何度かみんなで練習し、やってみたい人は、みんなの前で早口言葉を披露してもらいました。言葉の意味は分からなくても、耳から聞いた音を一所懸命挑戦する子ども達。それぞれの発表が終わる度、「ヒュー!!」と、歓声が起こります。ある中国人の男の子が自ら前に出て「瓜売りが…」と、とても上手に発表してくれました。教室の担当者によると、彼は今まで皆の前に出てきて発言することはなかったそうです。
「堂々と発表していてビックリしました!」と教室の先生からも驚きの声が!

あなせん』は、もちろん日本語の発音、発声、しゃべり方を教える出張授業ですが、
福生市の「日本語子ども教室」の子ども達に、
もっともっと大切な役割があることを教えてもらった1日でした。
また皆で早口言葉挑戦したいなぁ。

文:西山喜久恵(フジテレビ アナウンス室)

フジテレビ 奥寺健アナウンサーのリポート


「どようびのにゃんこ」の映像にあわせて
ナレーションにもトライ!
「ようやく会えた。」
始めにそう思いました。

日々の取材の中でいろんな人と出会いつつ、
「こんな風に頑張っている子どもたちが
たくさんいるはず」だと
普段から思いを巡らしていたのです。
子どもたちの顔を見て、想像と現実が繋がりました。

総勢20人余り。話せる言葉、年齢、日本語の能力、みなそれぞれ違っていて、
誰に合わせればいいか、とても悩みながらレクチャーを進めました。
西山アナと2人で声の出し方、発音、ナレーション原稿の読み方などを指導しました。
大体1時間半。
ちょっとペースが速く感じる子もいたかもしれないな…。
終わったあと、改めて考えました。

でも、彼らの受け止め方が一人ひとり違っていても、
一緒にやること自体に意味があるかもしれないと思いました。

声を出すと、自信が出るもの。
自信につながる声の出し方を掴んでほしい。
日本語で音声表現することを仕事にしている者として、
与えられた大きな役割の一つがここにあると感じました。

もう一度みんなに会いたいです。

文:奥寺健(フジテレビ アナウンス室)

※『あなせん』プロジェクトは、今年度よりフジテレビが行う社会貢献活動の一環として、CSR推進室が運営窓口となりました。

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