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2013年度番組活動トピックス

「第25回高松宮殿下記念 世界文化賞授賞式特番」プロデューサー特別コラム

[2013年11月14日更新分]

第25回高松宮殿下記念 世界文化賞授賞式特番 張江泰之プロデューサー 特別コラム

■世界文化賞25年の重み
今年で25周年という大きな節目を迎えた世界文化賞。その特番を担当することになった私は、まず、今回の受賞者の経歴と作品を「知る」ことから準備を始めた。一人一人の人物像の取材をすることで、特番のテーマを何に設定するか考えたかったからだ。取材を重ねるうちに、ある興味深いことが見えてきた。受賞者の多くが、日本と深い関わりがあることがわかったのだ。こうして番組のテーマは、「日本との絆」に決まった。

■コッポラさんと「タイプライター」
コッポラさんは、忘れていなかった。10月15日に開かれた受賞者個別懇談会。コッポラさんは、会場の後ろに佇む和服姿の女性を突然、手招きした。その女性は、コッポラさんが映画「地獄の黙示録」(1979年製作)の撮影時に時々宿泊していた宿の女将さんで、シナリオを書くためのタイプライターを置き忘れていったのだという。女将さんは、今回、世界文化賞の授賞式のために来日すると聞いて、タイプライターを返却したいと会場に駆け付けたのだ。結局、タイプライターは、女将さんにプレゼントされた。「みやこへ…感謝をこめて」と書かれたコッポラさんのメッセージ。そこには、「地獄の黙示録」を成功に導いてくれた日本人への感謝の気持ちが込められているような気がした。

■チッパーフィールドさんと「日本家屋」
チッパーフィールドさんには、本当に驚かされた。日本の文化に精通していたからだ。その証となる建築物が、京都にある「TAKビル」。そこには、「路地裏」や「坪庭」を味わえる設計になっていた。「私の仕事の出発点は日本です。日本のデザインはとても繊細で好きなのです。」

■ドミンゴさんと「ふるさと」
ドミンゴさんの歌を聴いて、涙がこみ上げてきた。曲は「ふるさと」。2011年4月、東日本大震災の直後、世界中の音楽家が日本公演をキャンセルする中、ドミンゴさんは予定通り来日し、コンサート行ったのだ。ドミンゴさんは、私たち日本人の心をよく理解していた。「メキシコ地震で身内を亡くしたので、日本の苦しみが理解できました。こういう時こそ、人は励ましを必要としているのかを知っていたので、家族と日本にやぅってきました。」そして、16日の受賞式典に先立って開かれたコンサートの最後に響き渡った曲もやはり「ふるさと」だった。会場の拍手は鳴りやまなかった…。

芸術は、お互いの国を認め合い、人々の心を豊かにする橋渡しの役割を担っている事を世界文化賞を通じて、あらためて学ぶことができた。

文:張江 泰之(フジテレビ 情報制作センター)

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