フジテレビは、番組等を通じて生活に密着した環境問題から地球規模の環境問題まで幅広く環境関連の情報提供や問題提起を行っています。また、一企業としてもさまざまな環境活動を通じて地球環境保全への努力をしています。
CSR推進会議プロジェクトチームの活動
フジテレビの社内横断組織「CSR推進会議プロジェクト」のメンバーは、現在44名。うちCSR推進室兼務者23名。
毎月1回、CSR推進会議実行委員長の参加するプロジェクト会議を開催しているほか、分科会を結成し、定期的な企画会議を行っている。
また、2007年、CSR推進会議プロジェクトの活動を様々な場面で支えるアナウンサー集団『エコアナ』を結成。現在、CSR兼務者2名を含めて27名のエコアナが活動中。
社屋周辺清掃ボランティア活動
プロジェクトチームメンバーが中心となり、毎月第2・4月曜日の昼休みに行っている、社屋周辺での清掃ボランティア活動。2008年から継続的に実施している。2011年からはプロジェクトメンバー以外にも、社内有志が参加。
2011年10月26日に「臨海副都心まちづくり協議会」が清掃キャンペーンを開催し、臨海副都心に事業所がある49社のうち35社170人が参加。フジテレビも『エコアナ』3名を含め24名が参加。
この模様は当日「FNNスピーク」でも紹介された。
勉強会
プロジェクトメンバー有志で気象庁「地震火山現業室」を訪問。
地震・津波に関する情報発表の中枢である気象庁の最新の地震システムを見学、今後発生しうる大規模地震についての理解と知識を深めた。(2012/1/25)
東京海洋大学・刑部真弘教授を訪問。
船を活用した洋上発電の実用性とコンバインドサイクルによるスマートグリッドへの取り組みを視察。海に囲まれた台場地区での実用可能性について考えた。(2011/10/6)
ウインドコネクト・斉藤純夫氏を招き、節電・エコ分科会で風力発電についての勉強会を開催。風力発電は、再生可能エネルギーの中でもポテンシャルと発電コスト面で競争力があり、有効性が高いと言われている。日本での本格導入の可能性や問題点などについて諸外国の例を交えて議論した。(2012/2/1)
「お台場合衆国2011」での環境活動
会場で、2007年から継続して、ゴミ箱周辺に「自サイクル」マークのサインを設置。来場者にゴミ分別の協力を訴えた。
「自サイクル」とは、「環境への配慮は、社会のためであり地球のためであり、そしてなにより自分のため」という思いを込めたフジテレビオリジナルの言葉。
冬の節電キャンペーン
館内放送「えれび。」で、「冬の節電キャンペーン」シリーズを継続的に展開し、省エネ・省資源を啓発し続けた。
あげます!さがしています!掲示板
フジテレビ社員一人一人の身の回りから「リユース」を始めよう!という企画から、イントラ限定の社員・スタッフ参加型サイトを作成した。2010年4月から73件の交渉が成立している。
企業としての環境活動への取り組み
温室効果ガスの削減
「京都議定書」に基づき世界中で対策が講じられている地球温暖化防止のための温室効果ガス排出量の削減に計画的に取り組んでいる。
フジテレビ本社ビルの二酸化炭素CO2の排出量は、2011年度で24,723トン。
フジテレビは、東京都の環境問題対策に関する新たな指針「総量削減義務と排出量取引制度」に沿って、2010年度から2014年度にわたる5ヵ年計画を立て、期間内に温室効果ガス排出量6%削減義務を達成するため、省エネ機器の導入やクールビズ、ウォームビズなどの対策を実施している。その結果、2011年度は、基準排出量(削減目標の基準となる数値。2002年度~2004年度の排出実績の平均値)の24%削減を達成した。
(削減率 前年比+13%)
地球温暖化防止への取り組み
クールビズ、ウォームビズを実施し、CO2削減による地球温暖化防止を推進。
館内放送「えれび。」やポスター等にて社員、スタッフへの周知を図っている。
以上のような取り組みで全社的に節電に努めた。
以上のような取り組みでペーパーレス化を図り、ゴミが出ない環境づくりに努めた。
「地球環境改善のための3本の矢キャンペーン」プロジェクト
新ゴミ分別キャンペーン代表委員が中心となり、<ゴミ分別><封筒、手提げ袋、文房具用品等の使いまわし><スイッチオフによって電気の使用量を減らしCO2を削減>の3つを柱とした「地球環境改善のための3本の矢キャンペーン」で、社内の『3R』を推進している。
※3Rとは、リデュース(Reduce:発生抑制)、リユース(Reuse:再利用)、リサイクル(Recycle:再生)のこと。エコ社会のキーワードといわれている。
「ゴミ分別キャンペーン」として、社内の分別率状況と分別率向上のための注意点を毎週社内に告知することにより、ゴミ分別率100%を目指した。
「使いまわしキャンペーン」を社内各部署のゴミ分別委員とCSR推進室にて実施。
封筒・手提げ袋は一度使った物を再使用し、両面コピー等によるOA用紙削減も展開している。更に、パームファイル、文房具も追加し、省資源・循環型社会形成への寄与及び廃棄物削減を目指し運動中。費用削減にも貢献している。
「CO2削減キャンペーン」として、会議室・共用部の照明スイッチオフ、帰宅時パソコン・モニターのスイッチオフを行い、電気使用の削減量をCO2排出量に換算して、平均的な家庭の何軒分に相当するかを社内に告知した。
使いまわしを推進している中で、最小限必要な文房具等の需品についてはグリーン購入品を積極的に購入。
※グリーン購入とは、消費者や企業が商品を購入する際、環境に配慮したものを選択すること。原材料の選択購入などさまざまなものが対象となっている。
※フジテレビから発生するビデオテープは、ゴミ分別、産業廃棄物排出量には計上されていない。
2008年から社員食堂での割り箸を廃止し、再利用できる置き箸の使用を継続している。
パソコンやプリンター納入時における梱包箱、クッション材等をメーカーへ返却するように徹底。
「めざにゅ~」「めざましテレビ」「とくダネ!」「知りたがり!」と、CXの1日の3分の1の放送枠を担っている情報番組。これらの資源の有効活用とコスト削減のため、2010年12月から始めたVTRを再利用するプロジェクト。14,000本を超える再利用テープを供給し、2,500万円の費用削減につなげた。
ベニヤに代わる材料として再生紙を使い環境にやさしいセット作りを進める。
番組で制作した後の使用済みセットを保管し、それをリスト化して共有することで新規の発注を減らし、それに伴う廃材の発生量を抑えている。
これまで大道具4社が各々処理していた大道具廃材をフジテレビ美術制作局が一括処理することにより、排出事業者としての責任を全うすることができ、経費の削減にも繋がっている。
釘などの鉄廃材をシズ(セット等のおもり)として再利用している。
複数あった給茶機を整理し低電力なものに切換えて電力を節約し、併せて紙やプラスチックのコップ等の削減を図った。
企業活動の一環として行っている環境活動
地球規模での温暖化や生物多様性に関する環境問題、身近な省エネ、ごみ問題など幅広い環境関連のイベント等で主催や協賛、後援等を行い環境問題の啓発等に努めた。
映画制作における環境活動
フジテレビ幹事映画作品(計6作品)について、映画製作にかかる電力の一部を日本自然エネルギー株式会社からのグリーン電力証書購入によるグリーン電力化をはかり、地球温暖化ガス削減に寄与した。
<対象作品>
(1)2011年5月28日 「プリンセス トヨトミ」
(2)2011年6月25日 「アンダルシア 女神の報復」
(3)2011年7月23日 「ロック ~わんこの島~」
(4)2011年9月17日 「アンフェア the answer」
(5)2011年10月29日 「ステキな金縛り」
(6)2012年3月3日 「ライアーゲーム―再生―」
(株)日本自然エネルギーよりグリーン電力証書を購入
イベント事業における環境活動
日本の四季の自然や伝承文化に焦点をあてた、一般公募形式の写真コンテストへの後援。
ウェイクボードを通し、健全な青少年育成と自然環境保護を主旨としたイベントへの後援。
地球環境保全をテーマとし、日本・中国・韓国・ロシアの計4ヵ国の小学4年生~中学3年生を対象に作文・ポスターを募集し、審査により入賞者を決定する作文コンクール。各国の入賞者を対象に授賞式及びアジアこども会議出席のため日本へ招聘する。
緑豊かな都市環境の形成を図るとともに、コミュニティの醸成に役立つことを目的として、全国から緑化プランを募集し、優秀なプランに対しその実現のための助成を行うデザイン賞への後援。
「環境に優しい乗り物"自転車"に乗ってお台場に集まろう」という主旨のエコイベントを、「お台場合衆国」と連動して8月の開催に協力。自転車を利用することでの排出CO2排出量の削減をアピール。石垣島、京都、富良野での同様の企画にも賛同し、ゆっくりと自転車で各地を巡ることによる地元再発見など地球環境保護、地元観光の発展に寄与。
エコブームの折、自然に優しい自転車でのレースイベントを開催することにより、地元静岡県小山町及び周辺地区への地域経済活性化に貢献した。また、自転車運転のマナー向上を参加者に呼びかけた。
BVツアー公式戦を自主興行として開催。東日本大震災による津波及び放射能被害の影響でビーチに訪れる人々が激減したが初秋の興行を積極的に行うことにより、海の安全性周知とビーチバレーの発展に貢献した。また台場地区の地域活性化にも寄与。
グッズ販売・ゲームサイト等による環境活動
「LOVE THE EARTH PROJECT21」キャンペーン実施による啓発活動およびキャンペーン参加企業からフジテレビへの収益の一部を寄付。
生物多様性広報キャラクターを作成。環境省のイベント等で活用されている。
フジテレビキッズカフェ「ママトコ」におけるキッズフリーマーケット開催による小学生への3R(リデュース・リユース・リサイクル)の啓発。
『フジテレビ社屋グッズショップ「NO!小分け袋」キャンペーン』の実施によるポリ袋使用量の削減に取り組んだ。
放送設備における環境対策
放送設備による省エネ、省資源を実現するため多岐にわたる対策を実施した。
従来系列局への番組販売は、VTRテープで行っていたが、ファイル化、オンライン化して送ることにより、テープ資源の削減、及び、運搬時のCO2削減に貢献するとともに、技術の進歩に貢献した。民放連盟賞優秀賞を受賞。
スタジオで、新技術を導入する際に、設計上の工夫、簡素化や機器の小型・軽量化、電力消費量の軽減をはかり、省資源/省エネを促進した。また、生放送スタジオシステム等において、24時間通電を極力行わない設計と運用により省エネルギー化を促進した。
オフライン機器で、ファイルワークフローを推進することでVTR運用を少なくし、省資源化を促進した。
これまでの照明仕込みでは、照明器具を吊り、実際に点灯をした上でしかコンピュータ制御のムービングライトの照明効果を確認できず、調整に時間、電力、労力を要したが、CGを使ったオフラインプログラム(事前データ入力)と、カメラリハーサルや本番中のリアルタイムのプログラム修正等のコントロールを導入したことで、時間、電力、労力を節約するとともに、安全性の向上や統一感のある照明効果を実現した。
フジテレビの照明技術では、考えうる最先端の技術の積極的導入を行っている。
新宿支局をフルLEDスタジオとして運用している。消費電力は、これまでのハロゲン電球を使用した場合のほぼ1/10となった。電球交換やメンテナンスもほとんど不要、環境と、運用上において効果的な設備となっている。
ワイヤレスマイクで使用している乾電池をインカム等に再利用している。
将来のマスターシステムを見据え、システムの効率化等により、省資源・省電力化を図った。従来と比較して、機器で22%、空調で22%の省電力を実現している。
ファイルと映像信号を同時に扱う最新技術に挑戦する事により、最新鋭の回線設備を構築し、効率化、省スペース、省資源化を実現する。また、放送・通信業界に、このコンセプトの普及を図り、伝送技術の進歩に貢献した。
光多重技術を利用し、同軸(芯線は金属製)の光ファイバー化により省資源化を図った。
10月に幕張メッセで開催されたCEATECのNOTTVの展示ブースにおいて、オールLEDの照明で展示をし、省電力を図った。
湾岸スタジオで、照明の電力出力を最大値の90%に抑える設定をして、電力消費を抑えた。
スタジオ、中継で、LED照明を順次増やして、節電に貢献。
放送番組における環境活動
報道番組
数多くの番組を通じて環境問題について考え、行動することの大切さを広報、啓発した。
(月)~(土)の午前11:30(土は11:45)から放送のニュース番組「FNNスピーク」では、随時環境問題に関するニュースを放送したほか、企画ニュースでも環境問題に取り組んだ。
(月)~(金)の夕方のニュース番組「スーパーニュース・FNNスーパーニュース」では、身近に起きている問題を切り口にして、環境問題を考える企画を随時放送した。
「FNNスーパーニュースWEEKEND」では、環境関連のニュースを随時取り上げたほか、特集コーナー「ウィークエンドスコープ」で専門家の解説などで環境問題をわかりやすく伝えた。
BSフジで放送中の報道局制作番組「BSプライムニュース」スタートから3年。
「伝える報道から、発信・提言する報道へ」をモットーに、政治・経済・国際問題・環境を取り上げ、CSR活動にフルに生かしている。また2011年は東日本大震災の影響について、放射能被害・復興・エネルギー問題など幅広い視点から討論した。
情報番組
情報制作局では、例年通り各番組で横断的に環境問題に取り組んだ。「めざましテレビ」や「とくダネ!」内で環境ウィークを設け、「エネルギー」をテーマに電力不足の今年だからこそ出来る企画を各番組で放送した。
震災以降、今まで当たり前に使えていた電気が突如として当たり前ではなくなった。「エネルギー」について「ゼロ」から考えてみるべきと、そもそも"エネルギー"とは何か?どうやって生み出されているのか?私たちの社会生活を支える上で不可欠なエネルギーだが意外と知らないことが多い。次世代を生きる子どもたちの為にも、皆で"エネルギー"について考えた。
「知りたがり!」では、ニュースを伝えるコーナー「あさネタ」の中で、企画枠「佐々木恭子エネ達への道」として、佐々木アナがスタジオで解説する形で8月15日(月)~19日(金)までの5日間、毎日5分~8分で放送した。5日間通してのコンセプトは「家庭とエネルギー」で、毎日一つずつ発電方法などのテーマを決め、その発電方法などと家庭との関係を中心に解説を加えた。
環境問題に熱心に取り組む企業、団体を表彰してきた今年で20回目を迎える地球環境大賞。受賞した企業・団体の技術やシステムのすごさを映像でわかりやすく紹介。震災の年に環境問題、エネルギー問題とどう向き合えばよいのかを世に問うた。
2人のディレクターがひとつの国・地域につき2カ所にそれぞれ2週間ずつ滞在、徹底取材し、その国・地域のリアルな姿を紹介する海外情報バラエティ。環境に関して問題提起する内容にもなっている。
フジサンケイグループ/フジ・メディア・ホールディングスなどを含む他社と連動した取り組み
地球環境大賞による環境保全活動等の啓発
2011年9月に第20回の贈賞式を終えた「地球環境大賞」は、1992年フジサンケイグループが「産業の発展と地球環境との共生」をめざし、産業界を対象とする顕彰制度として世界自然保護基金(WWF)ジャパン(名誉総裁・秋篠宮殿下)の特別協力を得て創設、今日では日本を代表する環境顕彰制度として広く社会に定着している。フジテレビは、フジサンケイグループの中心的存在の一社としてこの「地球環境大賞」をサポートすることにより「環境」と「経済」そして「社会」との調和による豊かで活力あふれた国づくりの実現に邁進している。